内容説明
アナウンサーと大学教員、充実した日々を過ごしていた2人は、偶然にも同じ36歳で乳がんを宣告される。そんな彼女たちが赤裸々に綴る、検診、告知、治療の選択、闘病、食事、保険、お金のこと。そしてがんになって、はじめて見えてきた本当の幸せ。何度も泣いて、何度も恨んで、何度も耐えて、やっと笑えた。生きる元気が湧いてくるエッセイ。
著者等紹介
伊勢みずほ[イセミズホ]
1977年生まれ。仙台市出身。2002年から10年までBSN新潟放送アナウンサーを経て現在フリー。14年6月に乳がんの告知を受け、現在も治療中
五十嵐紀子[イガラシノリコ]
1972年生まれ。新潟市出身。新潟医療福祉大学社会福祉学部准教授。専門はコミュニケーション学。2008年に乳がんの告知を受け、術前化学療法の後、翌年手術。18年3月に脳転移。放射線治療を受け、現在は元気に日常生活を送っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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eri
3
36歳で乳癌告知された2人が自らの闘病について語る。癌のステージに違いはあるが抗がん剤治療・手術・放射線治療と進むようだ。副作用でかなりのダメージを受ける。味覚障害や脱毛、倦怠感、吐気などなど。中でも脱毛はショック。メンタルズタボロの日々を何とか前向きに過ごせたのは家族や猫、周囲の人々の励ましかな。現実問題、高額な治療費や仕事、家族の事など環境は人それぞれ。自己決定でより自分らしく生きる事こそが重要ではないかと思う。苦痛に耐えられるのかと不安になる自分と私にも出来ると勇気をもらえる一冊である。2019/02/17
Sosseki
1
二人に一人がかかるがん。お二人ともまだご活躍のようで安心する。乳がん以外のがんにも通じることは多そうだ。「幸せを感じる感度」が高まるというのは分かる。今日も昨日と同じということは何と幸せなことかと思い至る。2022/12/28
youki
0
同じ癌でも色々と違うところがあるのだけど、抗癌剤の辛さと自分の死に直面する不安は同じだ。考えに行き詰まったり不安なことも、こういう本を読むとみんな同じだと分かって安心できたりする。2019/02/23
you
0
前半は予想以上に重たいがん闘病記、ただし著者は闘病とは言ってない。やはりがん治療はきつい。後半は明るく前向き。がんは進行性の病気だが治療レベルも年々あがり治癒する可能性が高く希望が持てるからだろう。厳しい治癒を経験した患者同志の一体感もある。現代医学では治癒する見込みがない疾患患者からみると羨ましい気がする。2019/02/11