内容説明
なくしもの係の守保は電車の忘れ物を保管しながら、ペンギンのお世話もしている。ある日ペンギンが行方不明になり戸惑う守保の元に、忘れ物を捜す人が次々と現れて…。ペンギンの行方は?そしてなくしもの係を訪れた人が本当に探し出したかったものは?あなたの心に眠る優しい気持ちに出会える、エキナカ書店大賞受賞作、待望の第二弾!
著者等紹介
名取佐和子[ナトリサワコ]
兵庫県生まれ。明治大学卒業。ゲーム会社に勤務した後、独立。ゲームやドラマCDのシナリオを手掛ける。2010年『交番の夜』で作家デビュー。著書にエキナカ書店大賞を受賞した『ペンギン鉄道 なくしもの係』、「金曜日の本屋さん」シリーズなどがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
147
ペンギン鉄道シリーズ2作目。なくしものを通して姉弟、兄妹、姉妹、兄弟、様々なきょうだいの姿を描く短編集。親の結婚で突然姉弟になった四方さんと植園くん。これまた親の都合で別れることになったけど、こんな形の姉弟って素敵だな。全編を通してちょこちょこ現れる怪しいモヒカン男、まさかこんな繋がりがあったなんて。泣けました。物語が進むにつれて重い雰囲気が漂ってくるけど、愛らしいペンギンに癒されながら読了でした。2021/08/05
ちょろこ
112
巡り巡る出会い、想いの一冊。今回も良かった。テーマは“家族でも親とはまた違うポジションにいる関係”かな。前作よりも話がコンパクトにまとまっていた気がし、どの章もそれぞれじんわり来る。そして刺激され、波打つ心。巡り巡る出会い、全ての想いが集結するかのような最終章はやっぱりBig Waveに襲われた。そしてゆっくりと心が凪いで行く感覚、これがたまらない。誰かの凍りついていた時間が誰かとの出会いや言葉によって動き出す…そんなことを教えてもらいながら心をもみほぐされた、そんな読書時間だった。2019/04/17
どんふぁん
108
2020年4月29日読了。ペンギンが人々を繋ぎ幸せを運んでくれる物語。今回は守保の人間関係まで出てきました。一作目と一緒で短編4話で形成されてて、最後は上手くまとめられていました。読んでほっとした。ペンギンは癒されます。2020/04/29
カメ吉
108
1作目より良かったかも。作風がわかったのもあり楽しめた。 最後には全てが繋がって感動的でした。読んでいく過程で「あれ?この話さっき読んだ?」って感じたらしっかり後で繋がって読み終わって再び感動する。 しかしペンギンがいい味出してるけど名前がないのが不思議。 いくら有名とはいえ他の乗客がスルーしてるのも不思議。 この世界観はアリです。 心あったまる作品でした。2019/03/21
みかん🍊
96
ペンギン鉄道の第2弾、今回なくしもの係を訪れた人々は兄弟という関係で繋がっている血の繋がりはなかったり反発していたり後悔していたり兄弟関係は様々だがお互い大切に思っているのは一緒、最終章ではそれぞれがリンクしそしてなくしもの係の守保さんの過去も明かされる、ハルカムが師匠と寄った駅ナカ書店はきっとあの書店、そして買った本もテーマは兄弟、ペンギンはやっぱり可愛い、この鉄道に乗ってペンギンに遭遇してみたい!このシリーズやっぱりいい、ほっこりしたい人にお奨めです。2018/12/12