出版社内容情報
※新シリーズ こころの文庫
内容説明
小さなことこそ、心をこめて、ていねいに。安易に流れやすい、自分の怠け心と闘ったときに初めて、本当の美しさ、自分らしさが生まれてくる。時間の使い方は、いのちの使い方。この世に雑用はない。用を雑にしたときに、雑用は生まれる。“置かれた場所で咲く”ために、実践できる心のあり方、考え方。毎日を新しく生きるためのベストセラー第2弾。新シリーズ!こころの文庫。
目次
第1章 ていねいに生きる(小さなことに大きな愛をこめて;面倒だからする ほか)
第2章 幸せは、自分が決める(疲れた自分を癒す秘訣;不本意な出来事に向き合うには ほか)
第3章 私が歩んで来た道(与えられた試練に耐えるには;忘れられない母の背中 ほか)
第4章 相手の気持ちを考える(嫌いな相手でも、その価値は否定しない;叱ってもらえることに感謝する ほか)
著者等紹介
渡辺和子[ワタナベカズコ]
1927年生まれ。九歳の時、二・二六事件で父・渡辺錠太郎を目の前で暗殺される。聖心女子大学卒業後、56年、ノートルダム修道女会に入り、ボストン・カレッジ大学院に学ぶ。その後ノートルダム清心女子大学学長を経て、同学園理事長。2016年12月帰天(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shincha
47
渡辺和子さんの本は慈愛と教訓に満ち満ちている。一つ一つの言葉は、何度か読んだことがある言葉も多い。小生のような、地頭が悪く、記憶力が悪く、自分勝手で、独りよがりな人間は、覚えていられない。だから、手元に置いて、いつも読み返さないとならない。通勤電車で、イライラし、会社でイライラし、ウチに帰ると認知症の母にイライラし…何という情けなさ。口角をあげ、相手の立場を慮り、やってほしいことをやり、やってほしくないことをやらない。本当に難しいけど、少しずつ、少しずつ、行動していこう。2023/10/16
さら
36
ついつい言ってしまいそうになる「面倒くさい」。そんな面倒くさがりな私が「面倒だから、しよう」と思えたらいいなぁと読んでみました。どの言葉もなるほどと思えて、実践すれば素晴らしい人格者になれそうな気がしました。《いつも、にっこり笑うこと 。ひとの身になって思うこと。自分の顔を恥じないこと 》そして《“の”の字の哲学》。心に留めておきます。2018/04/02
Shoji
32
良書です。シスターである著者の行動の原理原則は、ていねいに生きる、幸せは自分が決める、相手の気持ちを考える。これらは、簡単なようで難しいことだ。幼少期に父が目の前1mの距離で銃殺された悲しい過去を持つ。さらに、後に、銃殺した側の人間とテレビ番組で席を同じにする機会があったという。壮絶な経験をお持ちだ。若かりし頃は自暴自棄にもなったそうだ。自殺未遂も経験されている。決して聖人君子ではなく、生身の人間なのだろう。ゆえ、人間性にとても惹かれた。著者の他の書物にもあたってみたい。2024/12/11
KAKAPO
29
自暴自棄になってもおかしくない局面にいくつも出会いながら、自分を見失わず、怒りや哀しみすらも困難を乗り越えるためのエネルギーに変換した著者の壮絶な人生が多くを語らない文面からも垣間見得る。そして教えの中から得た珠玉の言葉で綴られた内容は、読者が置かれている境遇に対する見方を変え、それぞが直面している困難を乗り越えるための道筋を照らす光を与えてくれる。丁寧に読んでも数時間しかたっていないのに、読後の心の中には強靭な柱が立ったような気がした。2024/06/21
ロマンチッカーnao
23
キリスト教的な生きていく上で役立つ、重要な言葉です。聖書のゴールデンルール『人にしてもらいたいとおもうことは、何でも、あなた方も人にしなさい』そして、シルバールール『己の欲せざる所は、人に施すなかれ』このシルバールールは孔子の言葉なんですって。2021/12/17