内容説明
第二次大戦中に天才料理人・直太朗が完成させた究極の料理を蘇らせてほしいと依頼された、“最期の料理請負人”の佐々木。彼はそれを“再現”する過程で、そのレシピが恐ろしい陰謀を孕んでいたことに気づく。直太朗が料理に人生を懸ける裏で、歴史をも揺るがすある計画が動いていたのだ。美食に導かれ70年越しの謎に迫る、感動の傑作ミステリー!
著者等紹介
田中経一[タナカケイイチ]
1962年東京都生まれ。立教大学卒業後、テレビ業界へ。数々のテレビ番組の演出を手がけ、多くの受賞歴を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんふぁん
190
2018年1月3日読了。えーん!感動!戦時中の話まで出てきて、んー歴史モノは弱いんだよなーと心配したけれども、直さんの実直な料理に対する姿勢に感動してしまいました。戦争が全てを混乱させたけれども、落ち着くところに落ち着いて安心しました・・・。そして楊さんいい味出してる!ありがとう!何書いてるかわけわかりませんが(笑)、感動的な話でした。2018/01/03
修一朗
173
天賦の才能を備えた凄腕料理人が,日本版満漢全席で勝負!蘊蓄もたっぷり!のようなストーリーを想像していたら,撤収間近の哈爾濱が舞台の歴史サスペンスだ。これは大好物。丁度終戦の報道特集が盛んな時期で,731部隊の非道な行いが本の内容と重なった。すれ違いの悲劇は当時たくさん発生したのだろう。回収もしっかり,ラストは感動した。麒麟の舌を想像してみた。頭の中だけでレシピを創れるってのは,要はベートーヴェンのようなもんだと想像する。麒麟の舌も遺伝する才能なのだねーなんてことを想像して楽しかった。。2017/08/19
🅼🆈½ ユニス™
160
耳にタコができるほど周囲の人から “ネタバレ”を含めてオススメされた一冊。読んだ人より内容を知っていたつもりだったけど、それでも圧倒的に面白かった。読んで大大大正解👌。前作の余韻を吹き飛ばすほどの傑作だった。しかし、<料理>と言うネタでここまで壮大なドラマが書けるよなぁ!とrespectableness❗️2018/07/26
ゆのん
125
ちょっと前に気になっていたので新品で購入。買って良かった!凄く良い本だった。満州の事は不勉強で深くは知らないが、戦争は沢山の人の人生を狂わしたんだなぁと。レシピを巡る壮大なミステリー。11月には映画も公開するとのこと。絶対観に行きたい。2017/07/07
小説を最初に書いた人にありがとう
124
少し時間を要しながら読了。歴史、料理の世界、謎解き、いろいろな要素が盛り込まれたエンターテインメント。映画化されるのもわかる気がする。最後のどんでん返しは出来すぎな感も。。満州の地に行ってみたい気持ちになった。それにしてもこの壮大なレシピでの料理、食べてみたい!2017/04/06