内容説明
心配性で虚弱体質の音楽ライターが出版不況のため40代半ばにしてコンビニ店員デビュー。パートからのしあがった百戦錬磨のマダム店長(50代)ら人生のベテランに囲まれ経験する恐怖のレジ特訓、品出しパニック、したたかなクレーマーや万引き犯たち。身を粉にして懸命に働き、初めて気づいた人生の尊さとは。笑いと、時に涙必至の軽妙なエッセイ。
目次
プロローグ―自分を打ちのめしてくれるものに初めて出会った
第1章 コンビニの仕事に泣くっ!
第2章 コンビニのお客さんに考える
第3章 コンビニの困ったお客さんに翻弄されて
第4章 コンビニを支えるオバちゃんパワー
第5章 コンビニで働いて変わる自分
第6章 大震災直後のコンビニ
エピローグ―辞めたいの?
文庫版その後。さよならチーム・マダム
文庫版余談的な。コンビニとパン屋、及び、マダムとメタル店長
著者等紹介
和田靜香[ワダシズカ]
1965年千葉県生まれ、静岡県沼津市育ち。ラジオ番組への投稿から音楽評論家・作詞家の湯川れい子のアシスタントに。その後、音楽ライターとして独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おかむら
32
著者は音楽ライターだそう。本業の収入が減ったので副業でコンビニパートを始めた体験記。覚えることが多そうだとは思ってたけどホントにホントに大変そう。しかも時給安いし。ただ著者はわりかし心身虚弱体質のようで、雇う側としてはそれはやはり困るだろうよ、とは思いました。店長側の話も読んでみたいものです。2015/05/17
ユズル
30
私は大昔、1日でコンビニバイトをキブアップした者です(-_-;) コンビニ過酷だと思う。やることいっぱいあるし。作者さんがウツぶり返すのなんか分かる気もするけど、この方週に2、3日しか入らなかったんだね…人間観察力鋭いし、もっと上手く出来たんじゃないのかな~、そしてもう2、3冊本出せたんじゃないかなあ~と思った。廃棄問題には考えさせられた。過剰なサービスはこの店舗だけの気がしないでもなかったです。2015/04/15
かこちん
25
自分が同じくコンビニパートなので、よその店はどうなんだろう?という興味本位で手にした本。うんうん、あるあるって事多し。反面そこまでするの?って事も。お客様の人生に、廃棄のおにぎりに、深く考えを巡らせてて凄いなと思う。そして外から見たら、自分は店員としてどのくらい出来ているんだろうか。2015/10/30
アコ
23
和田さん2冊め。副業として始めた週2-3日短時間コンビニバイトの潜入レポかな。時給と世間のイメージに反して大変忙しいであろうコンビニバイトの裏側あれこれが細やかに、そして軽やかに面白おかしく書かれているので楽しい。マダム店長が素敵だ。しかし後半に小出しされる神経症や心身症などの持病話が気になる。こういうのは全面に出してくれたほうが読み手としては受け取れるものがあるような。なんだかただのワガママな怠け者のようになるのって違和感。それが終盤の悪口満載を読んでいるときの嫌なかんじにもつながってるのが残念。2016/06/17
えりまき
22
2022(74)「時給はいつも最低賃金、これって私のせいですか?」に続く和田さんウツウツの和田さん・44歳が、コンビニバイトから学んだ「社会」を語るエッセイ。マダム店長はじめ、個性的なバイトさんとのお仕事は楽しそう。リッツ・カールトン並みのサービスが素晴らしい。フードロスや地域コミュニティなどの課題提起も。コンビニのお仕事は幅広くて、覚えるのが大変そうです。 2022/03/20