内容説明
一日五百件もの事件が発生する犯罪都市・東京で、地域警察官が見た犯罪―余罪数百件の大泥棒の手口、老女を強姦した男、手下に代理出頭させたヤクザの親分、留置場に覚せい剤を持ち込む中毒者、女児を連れ去ったホームレス…。ごく身近なところで今も犯罪は起きている!「職務質問のプロ」と呼ばれた元警察官が激白する、平和な街の裏の顔。
目次
第1章 泥棒たちの生態
第2章 「ワル」の媒体、覚せい剤
第3章 暴力団はワルの生産工場
第4章 性犯罪者たちの素顔
第5章 ホームレスの裏の顔
第6章 表社会に浮遊するワルたち
第7章 事件ならぬ事件たち
第8章 ワルを見分ける極意
第9章 下町中心に練り歩いた三十年
著者等紹介
高橋和義[タカハシカズヨシ]
1949年宮城県生まれ。70年、警視庁警察官拝命。最終階級・警視。警視庁・各警察署での盗犯・暴力団担当を経て、警視庁職務質問指導班(現・指導室)において初代指導員として活躍。職務質問の能力が評価され、2001年、警察庁指定広域技能指導官(職質部門)に任命される。10年3月退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinupon
70
警察24時みたいな感じですね。職質のプロです。職質ってこんな所を見てるんだと言うことが分かります。2016/11/01
lily
5
本を読むというか、警察24時を見ているような感覚。下着泥棒って被害届出されないからなかなか捕まえられないんだなーとか、そりゃ泥棒に持って行かれた下着返却されても気持ち悪くて受け取れないよなーとか、盗品はホストやキャバクラに流すんだなーとか、そんな印象。2017/10/17
日奈月 侑子
5
職務質問というものを実際に受けた事はないのだけれど、されたら大半の人が何かしら動揺したら「うげっ」みたいな反応するんじゃないかなーと思いつつ、そんな反応の中で、更に当てずっぽうではなく「怪しい」と見分けられるなら凄い。何かしらやらかしてる人は、大半が粘るのだろうと思ってましたが、結構素直に言ってくる人も多いというのが何だか意外でした。 笑ったのは、しとしとぴっちゃん事件。酒が嫌で逃げ出して来て交番に駆け込むって、本人からしたら大事でも傍から見てたら面白すぎます…。 7章の被害者に呼ばれた話がぞわっとした。2015/05/25
beruze3
3
大人の職場体験的な本。2015/02/15
NH
2
「疑わしきは罰せず。」。日本の法律は筆者が言うように警察、検察よりも被疑者偏重の法律なのだと思う。確かにやってもいないことで誤認逮捕される方の立場を思えば、やむを得ない考え方ではある。しかし、紹介されている私たちの安全、安心を命懸けで守ろうとしてくれる警察官を見ると、捜査する側の必死の思いも汲んでほしいと思った。また逮捕=犯罪者とレッテルを貼る報道は、疑わしきは罰せずというのであれば、それこそ少し自粛すべきだし、私たちも報道を見て決めつけはしないという意識を頭の片隅に必ず置いておく必要があると感じた。2018/07/08