内容説明
藩に三十万両という莫大な借金があると知った虎之助。やくざなら踏み倒すところだが大名ではそうもいかない。そこで、恋仇で大金持ちの商人・紀伊国屋に借金を押し付けて、ついでに二升太夫からふられるようにとあれこれ策を練る。一方では祖父の遺言から将軍綱吉の弱みに気付き、ある悪だくみを企てて―!?話題沸騰の痛快シリーズ第三弾!
著者等紹介
風野真知雄[カゼノマチオ]
1951年福島県生まれ。立教大学法学部卒業。93年「黒牛と妖怪」で第十七回歴史文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ベルるるる
36
まさに「やくざ」のアイデアで、借金を踏み倒そうと策略中^^2017/04/12
007
27
★★★☆☆ ホントに将軍綱吉を脅しちゃったよ。生きてるもん勝ちだな。世の中の暗黙のルールなんて一切関係なしだもの。知恵と度胸が読みどころ。愉快痛快。2014/10/20
み
21
面白い♪虎之介さんをボスに欲しいです。アイデアが凄い(^_−)−☆2017/01/20
夜の女王
17
☆☆☆ 丑蔵一家と対立する独眼竜の常。寺社方にも食い込んで中々しぶとい奴、と思っていたら意外にあっけなく退場。寺社奉行も医者も虎之助の悪知恵で撃退。頭の回転は速くて気風の良い男前。が、「やくざ」と言いつつ都合の良い時だけ大名風ふかすところが、節操がなくてどうもね・・・そんなだから、二升太夫に振られるのだと思われ。2015/01/14
C-biscuit
15
古本購入。シリーズ物だが、たまにしか読まないので忘れがちになる。そういう意味では、裏表紙に主な登場人物が載っており、親切な本になっている。内容も身分を隠した主人公の時代小説で非常に痛快である。まあ、やくざで大名の設定が面白いのである。副題に征夷大将軍を脅すとあるが、その部分は最後の方に出てくるだけである。藩の借金を返済するために紀伊國屋文左衛門を取り込もうといろいろ悪巧みをするなかに、日々の事件が紛れ込む。一番のメインは独眼竜の常との争いであり決着した。それでも、将軍を脅すこところは、なんか虎らしい一面。2019/07/10