内容説明
権謀術数が渦巻く出世争い。欲望、嫉妬、裏切りが引き起こす情報操作―メガバンクが生み出した「合併」の弊害に悩まされる広報部員・裕也のもとに、写真週刊誌が頭取のスキャンダルを入手したいという情報が入る。事実確認に追われる彼が掴んだ驚愕の真相とは?密告者の狙いとは?銀行を知り尽くした著者だからこそ物し得た超リアル企業小説。
著者等紹介
江上剛[エガミゴウ]
1954年兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。旧第一勧銀時代に総会屋事件を収拾し、映画「金融腐蝕列島 呪縛」のモデルとなる。2002年に『非情銀行』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
竹ピコ
7
初めて読む作家さんだったので、最後がどちらに動くか予想がつかずに楽しめた。現実にあまりに力のある三行が合併することにより、派閥争いが激化して、戦後日本経済を支えた上位三行が衰退し、漁夫の利を得る形で今のNo.1銀行が存在している。外為銀行と合併したのも大きかった。亀の話が出た時に、強烈な皮肉だなと勝手に思って読んでた。借り物の本だけど、この手の小説も面白い。2025/08/08
奈良 楓
6
【○】合併した銀行のスキャンダルがテーマなので登場人物が出身銀行の派閥を意識してばかりのいらっとさせる人たちばかりでした。主人公の筋の通った性格が見え始めた中盤から面白く感じ始めました。2016/05/11
タマ
6
最後があっさりすぎて残念。瀬戸さんとかもう少し面白く動いて欲しかった2015/08/22
terukravitz
5
図書館本★★☆☆☆2024/05/25
mn4947
5
貸し渋り、貸しはがしの犠牲になった新興不動産会社社長の妹が体をはって、経営者を破滅させようとする。合併銀行の醜い派閥争い、権力闘争が描かれる。2015/04/07