内容説明
「後追い自殺かと思われたら困る」(せきしろ)、「耳を澄ませて後悔する」(又吉直樹)など、妄想文学の鬼才せきしろと、お笑い界の奇才「ピース」又吉が編む五百以上の句と散文。著者撮影の写真付き。五七五の形式を破り自由な韻律で詠む自由律俳句の世界を世に広めた話題作『カキフライが無いなら来なかった』の第二弾。文庫用書き下ろしも収載。
目次
まさかジープで来るとは
解説(俵万智)
二〇一四年、春。
著者等紹介
せきしろ[セキシロ]
1970年生まれ。北海道北見市出身。文筆家
又吉直樹[マタヨシナオキ]
1980年生まれ。大阪府寝屋川市出身。お笑いコンビ「ピース」として活動する芸人(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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読書素人本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
修一朗
141
’伊集院光とらじおと放哉と山頭火と’のコーナーが好きで尾崎放哉からこっちに来ました。やっぱりいいです。日常のちょっとした違和感だったりトホホな気分だったりを切り取った共感フレーズの連発です。すごく共感できるのに,実は各人の内面で立ち上る風景はそれぞれでそういった違った解釈を許すところが自由律俳句のいいところ。’こんな大人数なら来なかった’ ’思い出し過ぎて何もできない’ ‥…また読もう。 2020/04/12
masa@レビューお休み中
133
前作から思っていたことだが、やはりふたりの作品には昭和の匂いがする。しかも、ほのかにとか、わずかにではなく、溢れんばかりのザ・昭和な匂いがプンプンするのである。そして、この世界観をひとことで表現するなら『VOW』である。宝島社が発行する雑誌の読者投稿コーナーにVOW(バウ)というものがあった。その投稿写真や笑いのテイストにふたりの作品が似ているんですよね。昭和のテイストたっぷりで、懐かくて、バカらしくて…無条件に笑えてしまう。せきしろ×又吉直樹の自由律俳句集は、まさにそんな作品なのではないかと思うんです。2014/06/04
ハイカラ
66
「廃校にも咲いていた」「これは別れの曲になるかもしれない」「花火で字を書いた」「古い手紙が時限爆弾のように」 想像をかきたてるような句が好きです。2016/04/03
カピバラ
60
足を踏まれて、それを気付かれないように我慢する話がなんか好き。終わらせ方も素敵でした。好きな自由律俳句は、味がある顔という褒め方・沈黙が一番喧しい・好意のサプライズに怯える・意味深な沈黙で騙す・新品の便覧開いて匂って離すと正岡子規・自分の物真似で盛り上がられている2015/09/26
hnzwd
57
自由律俳句集第二弾。やはり言葉の選び方がうまい。。と、いうか、『まさかジープで来るとは』が俳句だ、って。俵万智さんの本気の解説が素晴らしい。そして解説にあった一句は全ての人が気になる一句かも。『故で知る』。4文字!575とはなんなのだろうか。2015/04/05
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