内容説明
光のまったく届かない、数千メートルの深海にも生物がいた!著者が「しんかい2000」で初めて深海に潜り、青い異世界に触れた時の驚きから始まる、大冒険と大研究の記録。科学界のインディ・ジョーンズの呼び名で人気の科学者が、地球の不思議と、偉大なる生命の輝きを描き切った。科学の本であると同時に、美しい筆致で描かれたエッセイ。
目次
はじめに 深海に新たな生命観を求めて
第1章 深海アナザーワールド
第2章 深海の多様な住人たち―深海砂漠での生き残り戦略
第3章 謎の深海生物チューブワーム
第4章 熱水性生物の楽園「深海オアシス」
第5章 化石となったチューブワーム
終章 チューブワームは時空を越えて
付章 深海へのあくなき挑戦の物語
著者等紹介
長沼毅[ナガヌマタケシ]
1961年、人類初の宇宙飛行の日に生まれる。極地、深海、砂漠、地底など、世界中の極限環境にいる生物を探索する吟遊科学者。筑波大学大学院生物科学研究科博士課程修了、海洋科学技術センター研究員、カリフォルニア大学サンタバーバラ校海洋科学研究所客員研究員などを経て、広島大学大学院生物圏科学研究科准教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
52
2013/8/15 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2014/4/5〜4/15 「科学界のインディジョーンズ」こと、長沼先生の深海生物学の本。熱水噴出孔やそのまわりの生物界については少しは知っていたが、こんなに奥深いものであったとは! 中学生くらいの頃にこういう本に出会ったら、こういう世界を目指したかもしれないなぁ。いやあ、面白い!2014/04/15
雲をみるひと
22
深海生物がテーマだが、多くはチューブワームについて書かれた本。取ってつけたような印象が否めない前半部に対し、来歴や生息場所など詳細かつ丁寧にチューブワームについて解説している中盤以降が読み応えがある。ユニークな生物で多くの読書の関心を引くであろうチューブワームに特化してもよかったかもしれない。2021/04/20
はと麦茶
10
面白かった!深海の話は宇宙の話みたいだ。技術の進歩はお金になるか軍事目的かというのは当たり前なんだろうけど日本の潜水艦チームが調査目的でしっかり結果も出していたことに誇りを感じたりもした。チューブワーム…臭いのか2022/11/05
魚京童!
9
たった10キロメートル下に行くことすらできないんだからな。2015/11/16
たくのみ
7
宇宙よりも(気圧的に)150倍危険な世界。深海にすむ生物の奇妙な姿と不思議な生活。実は幅広く進化した理由があるのだ。映画「真夏の方程式」にでてきた、しんかい6500で挑む未知の世界。長沼先生の解説は、中原中也や宮沢賢治らの一節が織り込まれ格調高いくて気持ちがイイ。2013/09/12
-
- 電子書籍
- 青蛇の赤い月【タテヨミ】第76話 pi…