内容説明
どんな女性も大胆に、美しく変身させてくれる写真スタジオ「プルミエール」。夫の浮気が元で離婚し、気分が沈んでいる彩夏。アルツハイマーの祖母を励ましたい女優の卵・玲。容姿に自信がなく地味な英語教師・友佳里。勇気を出して「変身」した彼女たちは、写真の中だけでなく、人生も少し変わったことに気づくのだった―。心温まる連作長篇。
著者等紹介
真野朋子[マノトモコ]
1957年東京都生まれ。明治大学卒業。雑誌の編集者などを経てジュニア小説家としてデビュー。恋愛エッセイ、恋愛小説などを多数発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あつひめ
91
本当にあったら、私はどんな姿の写真を撮ってもらうだろう。写真はひとつの結果に過ぎない。その写真館に足を運ぼうとすることで、変身は始まっている。もう今までの自分とはちょっと違うのだ。人が一歩目を踏み出すのは本当に勇気がいること。不安とチクチクとする痛みも伴うかも。変わるって一言で言えちゃうほど簡単な言葉だけど、どんな自分なら自分らしく生きられるのかをわからないと、また鈍よりした自分に舞い戻ってしまうかも。世の中には…本来の自分を探している迷子の女たちがたくさんいるのかも。私もその一人…。2014/03/09
MATSU
29
ずっと読んでいないと思って積読してました。読んだらほぼ覚えてなかったけど、うっすら。でも、新鮮に読めました。初読みの作家さんです。最初の話と2話目は前向きで良かったのです。ただ私はエピローグはいらなかったかな😅2022/12/23
ばる
13
台湾で撮った変身写真が楽しかったからそんなイメージで読んでみたけど、思ったよりあっさりと終わってしまった、本当にみんな変身写真撮って人生変わった?と問いかけたくなる。最後の章も必要だった?ってぐらいこの本の印象をがっくり落としてくれました。撮った前と後の描写を丁寧にしてほしかったなー。女はきっと誰でも変身願望があるはずだから、テーマ的にとても面白いのに。。。2013/09/16
むつぞー
13
今の自分から変身したい願望は誰でもあるのではないでしょうか。 メイクで写真の中だけ変身するのは私もやってみたいと、ちょっとだけ思ってしまいました。 見た目が変われば心も変わる…今の自分を変えたいから撮った写真が力になることは確かにあるかもしれません。 少なくともいつもより少しでも美しい写真があるというのは自信につながるというのは判る気がします。 そんな女性たちを描いた連作短編集で、気楽に楽しめる作品でした。 もうちょっと盛り上がりが欲しい感はあるし、幸せがつながっていかないのが不満ではありますけどね。2013/03/23
kilioi
8
加藤木さんのイラストが好きで、読んだことのない作家さんの本でしたが、気軽に読めて面白かったです。第4話のジュリエットの勇気には少し驚きましたが・・・・・・。私も、こんな写真館に行ってみたい~。2013/03/14