内容説明
一流医大を出て、エリートコースを順調に歩んできた吾郎。だが、研修先は医療設備が不十分で、窓際ドクターばかりが働くボロボロの分院だった。深夜の中庭でひとり愚痴をこぼしていた吾郎は、ゴローという口の悪い患者と出会う。彼は吾郎の診療にも文句ばかりつけるが。訳あり患者からエリート研修医への、ちょっぴり切ないひと夏限りの課外授業。
著者等紹介
川渕圭一[カワフチケイイチ]
1959年群馬県生まれ。パチプロ、数社の会社勤務、一年間の引きこもりを経て三〇歳で医師を目指す。三七歳で京都大学医学部卒業。大学病院で研修医として勤務し、その経験を基に、『研修医純情物語 先生と呼ばないで』でデビュー。ベストセラーとなる。現在フリーの内科医として働くかたわら執筆、講演活動に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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★グラスハート★
58
2.0 エリートコースを順調に歩んできた吾郎の話がダラダラ進むと嫌だなぁと思いつつ読んでいたら、幽霊ゴローが現れ新たな展開になるもダラダラ進む。残り2/3になって急激に話が進む…。幽霊の希望も叶えられ、五郎も医者として一皮むけてハッピーエンド。2021/08/04
チアモン
38
シリーズ第3段。大学を優秀な成績で卒業したエリート研修医、吾郎が出会った同じ名前のゴロー。さくさくと読み進めることができ、とても心暖まる作品でした。2018/02/17
ゆみねこ
21
シリーズ第3弾、前2編とは全く違ったものに。エリート研修医吾郎が出会った不思議な患者は、6年前に亡くなった元入院患者。高慢で自己中心的な吾郎の変わってゆく姿が良かった。病院の待合時間で読了。2012/11/29
ロボット刑事K
16
私は、医局員も町医者も、臨床医も研究医も、患者を救うために頑張る医師の方々に、敬意を表しています。ですが、この作者は患者に寄り添う臨床医こそが尊いと認識してらっしゃるご様子。エリート研修医が幽霊に出会い、自分の立ち位置を見直すってファンタジーなお話ですが、こう言っちゃ身も蓋もありませんが、なんか浅いですね、何もかもが。途中途中のイベントに必要性を感じないし、主人公が方針を変えるのも説得力に欠けます。☆3つ。もしかしたら川渕さんは物を書くのに向いてないのかもしれません。何ですか、この上から目線は。2021/10/04
シェラ
9
ゴロ―の想いが叶えられて良かった。なるほど~と思いつつも、吾郎の心の広がりにほっとしました。嫌いなタイプだったけど^^2019/10/11