幻冬舎文庫
それでも花は咲いていく

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  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784344416673
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

「神様―。僕はゴミのように燃えてなくなればいいですか?」。ロリコン、ニンフォマニア、二次コン、マザコン、ホモ、マゾ、老け専…。自分自身に正直であるが故に、さまざまな哀しい出来事に遭遇する彼ら。しかし、たとえどんなことがあっても、それでも花は咲き続けていく。九つの花に託された九人、それぞれの衝撃的な魂の行方とは。

著者等紹介

前田健[マエダケン]
1971年東京都生まれ。一人芝居、モノマネ、バラエティ、俳優、作家と、様々な分野で活躍。処女小説の『それでも花は咲いていく』を自ら監督・脚本で映画化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆか

37
全くと言っていいほど期待していなかったせいか、すごく良かった。いわゆるタレント本ではなく、しっかりと物語している。短編集ですが、一つ一つが考えさせられる内容。自分自身はマイノリティではないし、身近にもマイノリティな人はいない(知らないだけかも)けど、そんなのも有りだと思えた。もっと沢山書いて欲しかったなぁ~。感性が深い人だったんだなと改めて思わせてくれる本でした。電車のお供に最適♪2017/08/06

キキハル

31
九つの可憐な花の名を借りたこの短編集はかなり印象深い。セクシャル・マイノリティと呼ばれる人たちを題材にしているが、興味本位ではなくいたって真っ当な文学だ。自分でもどうすることもできない性癖。一歩間違えば犯罪にも成り得るような欲望と、何とか折り合いをつけ目立たずに生きていこうとする彼ら。世間の常識の範疇から外れ変態だと謗られるような行為も、主人公たちにすれば純然たる愛の形であり幸福の源である。幸せになりたい。想う相手を愛し愛されて生きていきたい。そんなごく普通の願いが一人称の文章から伝わってくる。(続く)2011/04/29

うさうさ

14
セクシャルマイノリティの人たちのお話が9篇。淡々とした文章だけど、彼らの抱えてる苦悩や喜びがとても胸に迫ってきて泣けた。嫌らしさも嫌悪もなく、これがリアルなんだろうなと思わせられる。性の嗜好ほど個人的で偏見に満ちたものはないよなあ。三浦しをんさんの解説がまた泣ける。「少数派」の人たちへの無理解に対する言葉は本当にその通りだと思う。2014/05/30

mai_ti_nu

9
前田健さんだから書けた文章だなーと。作中に出てきた人たちは、」おかしい」人たちじゃなくて、ただ私と「違う」だけの人たちだと思う。2013/08/16

YU

8
私がこの本を新宿紀伊国屋で見つけて買った翌日に新宿三丁目で著者が倒れそして亡くなった…。運命のようなものを感じながら大切に読んだ。こんなに胸が痛くなるような掌編を書いてたんだ。いろいろすごく共感を持って読んだ。死ななくてもいいのに。もっとたくさん読みたかった。遅ればせながらでごめんなさい。御冥福をお祈りします。合掌。2016/05/28

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