内容説明
赤目小籐次が思いを寄せるおりょうに縁談話が舞い込んだ。だが、この話に違和感を抱くおりょうは、小籐次に縁談相手の高家肝煎・畠山頼近の素性調査を依頼する。そんなある日、おりょうが謎の手紙を残して失踪。折しも小籐次の探索で畠山が偽者との疑いが浮上する。はたして縁談に隠された思惑とは何なのか?大人気シリーズ、手に汗握る第八弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年北九州市生まれ。日本大学芸術学部卒。『闘牛』でデビュー。98年に時代小説『密命―見参!寒月霞斬り』を発表するや、迫力のある殺陣と人情味溢れる物語で読者の圧倒的支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinupon
30
おりょう様に対する小籐次の思い入れや、駿太郎への思いが詰まった話です。相変わらずの剣さばきに、胸のすく思いがします。2014/12/01
Kira
5
図書館本。シリーズ第八弾。小籐次の想い人おりょうに縁談がもちこまれる。相手は公家だが、その人柄に不審を抱くおりょうは小籐次に相談する。小籐次が調べてみると、妖術を使うという噂もある。そんな折、おりょうが謎の手紙を残して失踪する。おりょうの危難に命をかけて駆けつける小籐次が、なんとも格好いい。醜男であって も小籐次ほどの武芸者に懸想されるおりょうが羨ましい。いまや小籐次は、おりょうと駿太郎の幸せだけを願って生きている。 2020/06/05
sae_k1
1
おりゅうに降りかかる危難。小籐次が立ち上がらぬわけがない。しかし、この時代の公家というのはどうしてこんなに残念な描かれ方をするのだろうか。2016/04/08
sumjin
1
シリーズ第八話。おりょうさまが行方不明に。いつも冷静な小籐次が、血相変えて幕府密偵おしんに援助を求める。居所を突き止めた小籐次は、満身の怒りを込めて、元公家で妖術を遣うという怪しげな男が率いる一味のもとへ突入する。このシリーズ、手には入るものから読んできたが、前に行ったり後ろに行ったりして頭の中が大分混乱してきた。いま、少し前後の関係を整理しながら第十六話を読んでいます。2013/01/28
あむけ
1
江戸時代の下町の民衆の暮らしざまがうまく挿入されていて、年末年始の様子など生き生き描かれているので、暮らしぶりが目に浮かぶ。ス-パ-ヒ-ロ-だが、酔いどれとコブ付きという風体でどこか愛らしい。 物語の展開、闘争は凄まじい。2012/12/03