内容説明
前人未踏の脳死肝移植を成功させながら激しいバッシングにあい、病院を辞した当麻鉄彦。彼を守りきれなかった病院からは次々と医師が去り、経営に暗雲が垂れこめる。一方当麻は、後を追ってきた矢野とともに、台湾で患者の命を救い続けていた。そんな折、日本での手術が絶望的になった「エホバの証人」の癌患者が一縷の望みで当麻を訪ねてくる…。
著者等紹介
大鐘稔彦[オオガネナルヒコ]
1943年愛知県生まれ。京大医学部卒業。早くより癌の告知問題に取り組み「癌患者のゆりかごから墓場まで」をモットーにホスピスを備えた病院を創設。手術の公開など先駆的医療を行う。「エホバの証人」の無輸血手術をはじめ手がけた手術は約六千件。現在は淡路島の診療所で僻地医療に従事する。小説やエッセイなど著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tsuyoshi
59
台湾に渡った当麻と当麻を失ったことで厳しい経営に陥った甦生記念病院。それぞれのエピソードが描かれている。台湾でも相変わらずの君子ぶりを発揮する当麻に対し、赴任する医者たちに振り回され頭を抱える島田院長。それぞれのその後はいかに。2018/09/11
さと
54
現役の医師が書いているだけに、“神の手にはあらず”という言葉が、自らを守る保険でなく、飽くなき研鑽、謙虚さを課す覚悟であるかのように伝わる。医師というステータスの向こうに、私たちが窺い知れない世界があってそこにメスを入れて中から出てくるものを存分に見せてくれる。大塩先生の熱い思いが当麻先生達につながる事を祈って、続編へ2022/05/09
キムトモ
50
台湾に行っても輝き続ける💡天才医師当麻👨⚕️その光に誘われるように熱い若医師も登場し…それに比べ湖畔の病院はまたまた🙅♂️医者が集合し始め…でも余りにも上手く行き過ぎてる気が…いつか失敗しちゃうんだろうかね_| ̄|○ (ノ-_-)ノ~┻━┻エボバの証人問題って今でも続いているんだろうか?2019/05/13
Hitoshi Mita
26
当麻先生が台湾と言う新天地に活躍の場を移し、そこでまたブラックジャックの様な手技を遺憾なく発揮していく。大塩先生という新しい人との出会い。エホバの証人の手術とまた色々と活躍していく。一方、当麻先生が抜けた古巣はどんどん荒れてくる。続く。2014/11/30
saga
24
【再読】台湾での当麻の活躍……という印象しか残っていなかったが、冒頭から甦生記念病院の苦境から描き出し、日本と台湾との舞台転換により物語が進んでいく。まあ、当麻が去った後の甦生記念病院も気にはなるが、またしても外科医の風上にも置けない荒井がやって来るし、西日本大卒の向学心はあるが人間的にどうかと思う大塩が登場して波乱を起こすし。当麻の手術シーンの描写はさすがに読み応えがある。台湾へ追いかけて来た矢野の恋愛事情はいらないんだがな~2019/02/13
-
- 電子書籍
- キッシ~ズ 9 マーガレットコミックス…