内容説明
1995年の阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件を通過して、村上の作品世界は大きく変わった。これまでの、「喪失感」「こちら側とあちら側」「メタフォリック(隠喩)」といったキーワードではもはや読み解けない、春樹ワールドの地殻変動とは?話題作『1Q84』の理解も深める全六編を緻密に読解。静かに読み継がれてきた春樹研究本の完結編。
目次
第1章 それからの村上春樹―1995年以降の展開
第2章 「ただの人」VS「稚拙な物語」―『アンダーグラウンド』『約束された場所で』
第3章 現実の新しい様相―『スプートニクの恋人』
第4章 地震と父なるものの影―『神の子どもたちはみな踊る』
第5章 心の闇の“冥界”めぐり―『海辺のカフカ』
第6章 『キャッチャー・イン・ザ・ライ』の語るもの
補章 「全体的な喩」、「神の子どもたち」、そして「稚拙な物語」―『アフターダーク』『東京奇譚集』『1Q84』
著者等紹介
加藤典洋[カトウノリヒロ]
1948年山形県生まれ。東京大学文学部仏文科卒。早稲田大学国際教養学部教授。文芸評論家。「言語表現法講義」で第十回新潮学芸賞、「敗戦後論」第九回伊藤整文学賞、「テクストから遠く離れて」「小説の未来」で第七回桑原武夫学芸賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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