内容説明
「中途半端なものが一番つまらない」とばかりに、ハリウッド大作からミニシアター感動作まで全七〇作をメッタ斬り。シニカルかつシュールな毒舌を駆使して見事に作品の本質へと肉薄していく。松本の映画に対する哲学、愛情が凝縮された、映画ファン必読の書。シリーズ累計二〇万部を突破した、松本人志による映画評論集の第一弾がついに文庫化。
目次
ライフ・イズ・ビューティフル
菊次郎の夏
バッファロー’66
スパイシー・ラブスープ
シンプル・プラン/ウェイクアップ!ネッド
シャンドライの恋/エイミー
マトリックス/運動靴と赤い金魚/π
ブレア・ウィッチ・プロジェクト/ジーンズ 世界は2人のために
雨あがる/シュリ
海の上のピアニスト〔ほか〕
著者等紹介
松本人志[マツモトヒトシ]
1963年兵庫県生まれ。83年に浜田雅功とのコンビ「ダウンタウン」でデビュー。2007年には映画「大日本人」で監督デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
24
当たり前ですが、見たことがある映画の評価は私とはかなり異なりました。著者の視点は一貫しているように感じましたので、毒のある批評も含め面白かったです。ただ水野晴郞さんもそうですが、映画好きな人でも映画作品はいけていない人はいるのだなあとふと思いました。2022/04/25
ゆか
10
ダウンタウンのまっちゃんが書く映画の評論&感想本。なるほど〜そう言う見方もあるのか〜と感心する反面、そこまで言っちゃう?とぶった切り感は半端ありません。今では、評論される側にもまわった訳ですが、自分の映画を酷評されると、きっと「君らには分からんだけや」と更にぶった切りそう(笑)でも、人の好みや趣味はバラバラなので、こんな映画を見るのはアホやと言うのはどうかと思いますけど…。まっちゃんだから出来るんでしょうね。2015/02/20
chieeee-
8
結構昔の作品ですが、今も変わっていないキャラのままの松ちゃんが辛口で感想しているのが面白いです。少々鼻に付く部分もあるんですが、映画評論ってそもそもそういう物と割り切れましたが、松ちゃんを嫌いな人はさらに嫌いになれる内容かも。確かに映画は見る順番だったり、見るタイミングや一緒に見る相手によっては感想が変わる物。片思いの相手と観た映画がつまらないとドキドキしたりしたなぁ~。出ている作品はもちろん古い物ばかりですが、見て見たくなった作品もあるのは、松ちゃんの語彙力でしょうか…。2021/02/05
Lily603
6
★★★★+ ダウンタウン松本人志さんによる辛口映画評論。映画を見て感じた良いところや悪いところを飾り気なくきちんと根拠を持って指摘する姿勢がとっても良いです。口だけの評論じゃなく、自分でコントや映画も手掛けているので独特の説得力があります。ハリウッド映画を「天才バカボン」の二番煎じと言ったり、インド映画のオリジナリティに脱帽したりとひと味違う映画の見方が楽しめるおすすめの1冊。2も読もう。2012/07/30
ひやしなむる
4
(再読)読むと映画が観たくなる。で、自分はどう感じるかを確かめてみたくなる。「ここがダメだ」と言って終わるのではなく「僕ならこうする」というところまで一歩踏み込んで発言する姿勢から、この人はものをつくるプロだな、と感じた。2011/03/16