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幻冬舎アウトロー文庫
鬼ゆり峠〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 686p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784344412415
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

父を殺した憎き下郎によって凌辱され、嬲りつくされた浪路と菊之助。責めの手管は激化し、二人は近親相姦を強要される。自殺を訴える弟を生かすため、淫靡な毒婦を演ずる姉。汚辱の果てにあっても、浪路は生きる望みを捨てずにいた。処刑の日、浪路は最後の脱出を試みる。二人は逃げ切れるのか?助けはくるのか?SM大河ロマン、佳境へ。

著者等紹介

団鬼六[ダンオニロク]
1931年滋賀県彦根市生まれ。関西学院大学法学部卒業。57年文藝春秋オール新人杯に入選し、作家デビュー。『花と蛇』『肉の顔役』『夕顔夫人』などの作品でSM文学の第一人者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

マリリン

9
我慢・辛抱、それが報われない非情さ。下巻は読んでいて本当に辛かった。時代背景が現代でないのが唯一の救い。言葉で言い表せない。このような小説は初めて読んだ。著者が奇才と言われる所以がわかった。本書を読み終えて24時間以上経ち脳裏に浮かぶのは静寂…。時間は全てを過去に葬り、多分鬼ゆりのものであろう香りが何事もなかったように峠を包む。余韻として残る静寂感がこの作品のすばらしさなのだろう。団鬼六作品はまた読んでみたい。2017/02/09

tan_keikei

2
責めの地獄物語を読んでいるはずなのに、ユートピア小説を読んでいる気分になった。淫虐の饗宴の贄となった浪路が被虐者嗜虐者全てを結びつけ、ただひたすら美しく哀しい。異様な熱気で脳内がぐにゃりと歪む。2010/11/21

ニコラス@ケンジ

1
なぜ間に合わんお殿様 同じことを繰り返しを延々と それこそ地獄の如く 徹底的にいたぶりぬく。 登場人物が多すぎ&長すぎな「花と蛇」より だいぶ(時代のせいもあるだろうけど) スマートに纏まってる印象 ちょっと子供には聞かせられぬ怪談 2022/10/31

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