内容説明
時は幕末―。江戸南町奉行所のもと吟味方与力・小山半兵衛は、老いを重ねて出番を失った楽隠居の同志を結集。「影奉行」と称して、迷宮入り殺人事件の解明に乗り出す。江戸の市井に生きる庶民の哀歌を織り交ぜながら、やがて暴かれる黒幕の実態。老いを巧みな知恵として、余命を捧げ、世の不条理と戦う同志たちの、新たな生き甲斐探しの物語。
著者等紹介
葉治英哉[ハジエイサイ]
1928年青森県生まれ。青森師範学校本科中退。法政大学文学部日本文学科卒業。著作に『〓(またぎ)物見隊顛末』(第一回松本清張賞受賞)『春またぎ』(いずれも文藝春秋)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
山内正
2
小山半兵衛隠居願いを三年待ち 己が廻りと距離を置いてたと思う二十年前彫師利ハを無実の罪で一度は 疑い結果よせ場送りにさせた。 大阪に行き江戸に戻り盗賊一味の情報を半兵衛に告げ一味を捕縛した 世話になった親方の為彫物を全て 仕上げた後病で死ぬが娘を頼むと 言い残し今綺麗になった女と 利ハの話んする2019/01/31
Steppenwolf
0
隠居のみの与力同心岡っ引きによる影奉行というお笑い版というか人情もの仕事人のような物語である。感じとしては水戸黄門みたいなものだが影奉行はたかだか元与力だから権威はない。そのかわりそこそこはかりごとをして悪に立ち向かう。人情ものだから本来は切り刻まれて悪は果てるはずがそうはならない。テレビドラマ向きと思った。2011/03/14
wang
0
隠居した普通の人が、徐々に仲間を集めながら悪人を懲らしめる、生活感あふれる変わった仕置帳。下級武士のしきたりや生活が生々しく描かれている。その分段取りが悪く、仕置きの途中で食事をしたり酒を飲んで時間をつぶしたりと、緊迫感がなく行き当たりばったり感がある。その結果、すっきりしない結末でもやもやする。2010/06/14
-
- 和書
- 名著で学ぶ政治学
-
- 電子書籍
- 武装中学生 バスケットアーミー 01後…