内容説明
結婚情報誌で紹介された相手は素敵な大麻農家の長男だった。婚期を逃した女性が幸せを掴もうとする姿を描く「大麻農家の花嫁」等、読む者の心を予想不可能な振幅で揺らす六篇の珠玉小説。誠実でありながらも刺激的、そして笑え、最後には沁みていく…。天才リリー・フランキーが、その才能を遺憾なく発揮し、物語の面白さすべてを詰め込んだ。
著者等紹介
リリー・フランキー[リリーフランキー]
1963年福岡県生まれ。武蔵野美術大学卒業。イラストのほか、文筆(エッセイ、コラム、小説)、写真、デザイン、作詞・作曲、構成・演出など幅広く活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
鉄之助
351
中身の濃い短編集だ。リリーさんの演技同様、自然体なのに、いい意味で妙に引っかかるあと味。「大麻農家の花嫁」では、結婚情報誌に掲載された農家へ見合いに行く女性が主人公。見合い相手の父親がランボルギーニに乗って、本人に代わって駅に迎えに来る。腰から下げたタオルは、縁がボロボロに擦り切れていて、言ったセリフが「田舎もんの車だからね。流行らねぇでしょ、今どき」。 この続きが、気になってしょうがないでしょ?!2024/10/30
やすらぎ
193
この世界に植え付けられた意識。場が変わればその価値も崩れるというのに。下ネタ多めの本書であるが、ボロボロになった人が世間の冷遇にさらされながら、人間というもの、生きるということを不器用ながらも探していく物語。見失った原因である人間に囲まれながらも、何処かにあるはずの夢や目標にもがく。明確な目的なんて元々ないし、ボロボロになる前から誰かを信じたって裏切られるんだって知ってしまっていたさ。本当にそれでいいの。その生き方で。どんなことがあっても他者が自己を壊すことはできないんだ。強い問いがこの本から響いている。2023/03/22
ひろちゃん
98
その名の通りボロボロになって安売りされていたこの本の風貌に引かれて手にいれた。まさかの短編集だった。感想、こんなに面白くなかったかな……東京タワーは結構有名だった気がするな……。農家の嫁に嫁ぐ時の話があるんだけど、『負のオーラをはなってるあなたが好きなんだ!一目惚れしました!』っていうシーンがあって、やっぱり負のオーラをはなってるとしてもこんなことを言われたらトラウマになって帰ってくるなと思った。2015/10/25
ふじさん
86
図書館本。「東京タワー」に比べると何か物足りなさも感じる作品です。おバカ感を感じさせる内容ではあるが、絶望ではなくて、あくまでも今のあるがままで生きるしかないということを教えてくれる1冊。どんな辛い人生でも生きていく限り再生していく、そんなメッセージも含まれている気がする。文面や表現がややキザっぽくて付いていけない部分も多々あった。これも又、リリー・フランキーなのかもしれない。 2024/09/24
AICHAN
72
図書館本。短編集。風刺と機知に富んだ短編6編。例えば「(無期懲役は)死刑よりもひどいね。そんなことを平気でやっていた人たちが人権という言葉を盛んに口にしていた矛盾だらけの時代さ。その上、有力者や金持ちは死刑にもならない。たとえ拘留されても保釈金という金を払えば出て来られるし、金さえあれば裁判を長引かせて生きながらえることもできた。それで、人は皆平等だって言ってたんだから、かなり混沌とした世の中だったんだろうね」(『死刑』より)。2020/10/19
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- dancyu 2022年10月号




