内容説明
陸上部で怪我をして自棄になっている遠子のクラスに転校生の千絵がやってきた。複雑な家庭の事情も屈託なく話す千絵に、遠子は不思議な魅力を感じる。二人の友情と成長を描いた「あかね色の風」。大好きなクラスメイトに手紙を出そうとする愛美の純粋な想いを綴った「ラブ・レター」。思春期の少女達の揺れる感情を照らし出す、青春小説の金字塔。
著者等紹介
あさのあつこ[アサノアツコ]
1954年岡山県生まれ。「バッテリー」で野間児童文芸賞、「バッテリー2」で日本児童文学者協会賞、「バッテリー1~4」で小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶんこ
47
生きる事に不器用そうな小学校高学年の女の子が主人公の2編。 遠子さんが「白い芙蓉のような」と転校生の笑顔を例えた感性の鋭さに驚きました。 言葉や態度に出来ない不器用な遠子さんを、母親が理解出来ていないのが淋しかったです。 代わりにエールをおくりたくなりました。 愛美さんも不器用な女の子ですが、いざとなるとシャキッとなるところに拍手したくなりました。 好きになった楽君がいいですね。 爽やかで。 自分の話を真面目に聞いてくれる事を、大事にしてくれているようで・・と感じた愛美さんも素敵。 2015/01/20
どぶねずみ
38
2部の短編。子供の頃の気持ち、忘れていた。小学生高学年から中学生だったあの頃、どうして大人には理解してもらえないんだろうって思っていた心境を思い出した。大人が慰めたつもりの些細な言葉に傷ついて不機嫌になってみたり、自分の好奇心を妨げるようなことをどうしてこんなに簡単に言ってしまうのかと思っていた懐かしい記憶が蘇る。子供の頃にラブレターを書くっていいな。2017/01/08
はなん
25
本棚片付けの途中で手が止まった一冊)未読のこの作品。つい開いてみたら止まらなくなった。あさのあつこ先生の現代ものは初めてです。が。なんて。なんて柔らかい物語なのだろう、と終始感じながら2つの物語を読み終えました。あたたかい、とか優しい、じゃなくてやわらかい。こう感じることって中々なかったかも。少女の初々しい感覚とストレートな感情と。どちらの作品も心にふんわりとやわらかさをもたらしてくれて予想以上に楽しんで読み終えました。2015/01/13
チアモン
24
心暖まる2つの作品「ラブレター」「あかね色の風」。あさのあつこさんは本当に少年、少女の心情を描くにがうまいなぁ。とても懐かしい気持ちになりました。2014/12/01
ちばと~る
19
あさのあつこ作品初読み~『あかね色の風』と『ラブレター』の二本立て。どちらも小学生の女の子の細やかな心情が瑞々しく描かれていますね~正直、男の子のワタクシにわ、よ~わからんのですが、児童文学出身のあさの先生の力量に感心しちゃいました。代表作の『バッテリー』も読んで観ようかな。…浅田次郎さんの『ラブレター』のほうが泣けたw2012/07/16
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