内容説明
どん底の境遇からおのれの才覚のみで這い上がった若き実業家・千種梯二郎は、偶然出会った美しいお針子の乾百子に心惹かれる。しかし百子が千種に求めたのは愛ではなく、洋裁店を持つために必要な大金。返済期限までにその金を返せなければ、百子は自らの肉体を差し出すという…。男と女、金と愛欲を描き切った傑作大長編、ついに文庫化。
著者等紹介
五味川純平[ゴミカワジュンペイ]
1916年満州生まれ。東京外国語学校英文科卒。55年自らの従軍体験を基にした小説『人間の条件』を発表し大ベストセラーとなる。78年菊池寛賞を受賞。95年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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