内容説明
女流王将戦の最終局を控えた美少女棋士今井香子は、新幹線の車内で見知らぬ男から一通の封書を受け取る。しかし六日後、男は死体となって発見され、香子もまた何者かに襲われた。彼女を救った“天才素人棋士”江崎秀夫と共に独自の調査を開始するも、将棋界の大物、柾田九段の家でも第二の殺人が起き…。将棋界の闇に切り込む異色ミステリ。
著者等紹介
内田康夫[ウチダヤスオ]
1934年東京都生まれ。コピーライター、テレビCM制作会社経営を経て、80年、『死者の木霊』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Taka
43
将棋界の権力争いを舞台にしたサスペンス。浅見光彦は登場しなかったが、近い設定のミステリアスな青年がキーマンとなり活躍する。なかなか面白い。2019/06/20
鉄人28号
14
☆☆☆ 初読は昭和61年11月17日。著者の人気急上昇中に出された作品で、当時、私は彼の作品を読みあさっていた。実に34年ぶりに読んだわけで、内容は全く忘れていたが、面白くてぐっと惹き付けられた。将棋の世界を舞台としたミステリーで、実在の棋士をモデルとした人物が登場する。柾田圭三(枡田幸三?)、大岩泰明(大山康晴?)、中宮真人(中原誠?)などである。将棋の対戦場面が何箇所か描かれているが、なかなか面白い。特に、最後の柾田と中宮の対決シーンが良い。2020/05/17
なるときんとき
12
おもしろかった。実在の棋士をモデルにした将棋ミステリ。プロの書いた将棋同人誌という感じ。升田幸三先生(柾田圭三九段)大活躍。米長邦雄先生(吉永春雄八段)は早々に殺されるので、米長ファンは読まない方がいいと言われてたとか。2020/06/21
じゅり
3
読む前に升田幸三、大山康晴両氏のことを知っていたら、もっと楽しめたことは間違いないとは思うけれど、知らなくてもそれなりに楽しめたので☆4つ。2011/05/31
緋色
2
再読なんですけど、登録していなかったのか、持っているのが角川文庫版なので、違う本で登録しているのか…。このころの内田康夫さんはおもしろかったと思うのですが、あまり好きではなくなってしまった現在、読み返すと、少し評価が下がってしまう感じです。自作解説で「面白くて、しかも泣ける」とか書かれてしまうと、やっぱり引いてしまいます。「ミステリーを読んで泣くなどということは、僕自身の作品を読むまで、経験したことがなかった」そうです。ううむ…。2020/02/28
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