内容説明
心身統一法の開祖であり、政財界の実力者たちに崇拝された中村天風、合気道を創始・普及した功績で世界に名を広めた植芝盛平とは、どのような人物だったのか?ふたりの大人物に師事し、最高弟と認められた著者が、従来の人物像とはかけ離れた、生々しい師の実像を語る。後世の弟子たちの間違った解釈も指摘、師の教えの真髄がいま明らかになる。
目次
第1章 一九会
第2章 植芝盛平―合気との出会い
第3章 戦争体験
第4章 中村天風
第5章 海外時代と合気会との別離
第6章 気の研究会
著者等紹介
藤平光一[トウヘイコウイチ]
1920年東京下谷生まれ。慶応義塾大学卒業。病弱のため、強い心と身体を求め、「禅」や「みそぎの呼吸法」を修行。十九歳の時から合気道を学び、最高段位十段を得る。世界中で合気道の普及に尽力。「気の研究会」を組織し、以後、心身統一道、気の原理の普及に務める
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感想・レビュー
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デビっちん
23
中村天風と植芝盛平という怪しい世界では巨匠の2人に弟子入りし、その教えの本質と2人の気質について語った内容でした。リラックスするポイントと自己暗示のやり方が印象に残りました。2人の巨匠の凄さもさることながら、その教えをハイブリッド的にまとめ、合気道の国際的な普及に努めた著者もまた凄い人です。2018/06/03
澄
14
合気道はリラックスすること。<坐禅では臍下丹田に力を込めると教えているが、そもそもここは力を込めるようなところではない。心をしずめ、意識を集中するところだったのである。心(すなわち氣)を丹田の下の一点におけば、身体はリラックスしたまま盤石の姿勢となる> 前回は植芝盛平、中村天風両氏のエピソードばかり注視していたが、その中にもいろいろと氣に関する内容が書かれており、学ぶことが多かった。「心が身体を動かす」ことを改めて認識し、実践していきたい。2015/10/20
澄
13
植芝盛平氏、中村天風氏両名の教えを分かりやすく砕いて示してあり分かり易い。植芝盛平氏は人間離れした神格化された事を多く聞くが、普通の人間と変わらないとおぼえた。中村天風氏はやはり凄い人だとも再認識。「心が身体を動かす」、心で氣が出ると思えば出る。なるほど、眼から鱗でした。2014/12/14
産廃屋
3
中村天風と植芝盛平という二人の巨人の高弟であり、後継者と目された著者の回想を読むうち、自然と合気と天風の教えが頭に入る素晴らしい回想録2012/06/30
やえもん
2
中村天風と植芝盛平の二人から教えを受けた人が書いたというので、興味を持って読みました。合気道を身につけたいと思います。2010/02/27