内容説明
自分をかばって暴漢に刺された瑛介に小夜はさらに思いを募らせた。それを知った彩継の嫉妬と執着は夜ごと激しさを増す。「私がおまえの最初の男になろう」板戸を閉めた薄暗い蔵の中、目だけをギラつかせ、ついに彩継は言った。本気だ。小夜は後じさった。抱かれるわけにはいかない。「お養父さまが私に触れたら、その瞬間、舌を噛んで死にます」。
著者等紹介
藍川京[アイカワキョウ]
熊本県出身。福岡女子高校卒業後、現代文芸研究所の田端信氏に小説の指導を受ける。1989年、作家デビュー
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感想・レビュー
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lotta7
2
“人形の家シリーズ”第3巻。少女が子供から大人に花開いていく様子を描いていて、本作はシリーズの山場になっています。養父や義理の兄に“初めて”を求められる小夜の下した決断は果たして…? 巻を進めるほどに官能シーンが減り、青春小説のようになっています。人形作家の家に養女として入り、養父や義理の兄に求められる等の御都合設定ですが、話の展開は自然に進みます。生きている限り、性の問題は付きまといます。このシリーズはポルノでは無いので、安心してお読みください。2011/12/30
毒モナカジャンボ
0
一巻目ではあれだけ貫禄を見せていた彩継が完全にブッ壊れはじめる(最初からぶっ壊れているが)。瑛介は思春期完全性欲dreamerになっておりこの巻になるととにかく小夜を抱きたくてしょうがないという気持ちがひたすらに迸っている。登場人物ほぼ全員が性欲ドリブン存在なのが本当にすごい。もう深谷家(瑛介除く)しかまともな人間がいないじゃん……いよいよ処女喪失を養父に迫られる小夜が導き出す爆速回答、須賀屋→瑛介→彩継の連続セックス全出血はあまりにも凄すぎる。あと一巻でさらに無茶苦茶なことになってほしいが如何に……2021/07/19