内容説明
“死のゲーム”の開始後十八時間、混乱のうちに既にクラスメイトの半数が死亡していた。秋也は中川典子、転校生の川田章吾とともに政府への逆襲を誓うが、その前に殺人マシンと化した桐山和雄が立ちはだかる。生死の狭間で彼らそれぞれが守ったのは、意志か、誇りか、約束か。中高生を中心に熱狂的な支持を得た新世代青春小説の金字塔。
著者等紹介
高見広春[タカミコウシュン]
1969年兵庫県生まれ、香川県育ち。大阪大学文学部美学科卒業、日本大学通信教育部文理学部中退。四国新聞社で五年間勤務後、『バトル・ロワイアル』でデビューした
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感想・レビュー
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Tetchy
83
複数の人が限定された場所で殺し合いをするという小説は他にもある。しかしそれらには最強の名を賭けて戦う男の矜持や美学が盛り込まれており、味わいは全く違う。恐らく作者自身もそれには自覚的で「やるならとことんB級で」といった気概も感じられる。それに乗れるか否かで本書の感想や物語への没入度は全く異なるだろう。しかし話題先行型だが本書が100万部も売れたとは、刊行された1999年が世紀末だったせいかもしれない。いや世紀末だからこそこのような退廃的な作品が受けたのかもしれない。まさに時代の仇花として象徴的な作品だ。2013/04/26
あっか
52
下巻も一気に読んでしまった…これだけ長いのに、(わたし的には)東野圭吾作品を彷彿とさせるくらいスルスルと読んでいけました。原作も映画もやっぱり好きだわー。桐山と川田さんの頭脳戦は本当ハラハラする…!稲田瑞穂はもう少し何とかしてやれなかったのかw脳内太郎さんで再生の川田さんやっぱり最高…何回でも泣いちゃう。でもさすがに16歳にしては大人過ぎるので(笑)中3じゃなく高3設定にすれば色々自然だったのかもと思ったり。しかし、当時正に中2だったわたし含め腐女子界にも大きく影響を与えてくれた名作です!2022/05/12
ゆう
37
戦いはついに後半戦、やっぱり桐山無双はすごかった。相馬も。生き残りの人数は減り、禁止エリアは増え、嫌でも隠れる場所は少なくなり、遭遇率は高くなる。灯台組はあの子が合流しなかったらこんなことには…と思ったり、杉村・琴弾は切なく、三村も。映画では相馬光子(柴咲コウちゃん)渾身のシーンでG線上のアリアが流れるのが切なくもかっこよかった。2019/12/16
山ちょ13
34
「バトルロワイアル(上下)/高見広春」読了。映画は観たことあったけど、知人から原作がめちゃくちゃ面白いと勧められたので読んでみた。物凄くハラハラドキドキした!一人一人の人物描写がしっかり為されていたため感情移入ができる。腐った大東亜共和国の政府が仕掛ける腐ったゲーム。それに乗る者、脱出の方法を探す者、悲観する者、自分の想いを貫こうとする者。息をかけるだけで切れてしまいそうな緊張の糸が張り巡らされている中で信頼しあう姿は友情などという言葉では片付けられず、最早男女を問わず愛情と呼べる素晴らしいものだった。2017/06/30
金吾
29
息もつかせぬ戦いが繰り広げられます。実際に自分が参加する立場になったなら、戦う気はありながらあっさりやられそうな状態だろうなと思いました。2023/11/18