内容説明
柔らかな肉の奥でペニスが喘ぐ。お願い、動かないで、最後の一滴まで搾り取らせて…。マユミが「あの島へ行かない?」と電話をかけてきたのはそんな行為の真っ最中だった。そしてその夏、私はセックスよりも気持ちイイことがあるのを知る。幻の名著が書き下ろし小説を二編くわえて生まれ変わる。南国果実のように新鮮ピチピチの一冊。
著者等紹介
斎藤綾子[サイトウアヤコ]
1958年東京都生まれ。大学在学中「宝島」に投稿した短編が編集部の目に留まり「性体験時代」というタイトルで連載が始まる。81年、その連載を、『愛より速く』とし出版、話題を呼ぶ
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感想・レビュー
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ミカママ
54
独身時代にちょっとだけダイビングをかじったことのあるわたくしめ、自分の知っている島だといいな、と思いながら本を開いた。残念、小笠原は行ったことないなぁ。確か、竹芝桟橋から、丸一昼夜かかるんだっけ?写真がとてもきれい。さすがにもうダイビングする体力も気力もないけど、またクジラやイルカに会いに、南の島、行きたい。久しぶりの斎藤センセの本だったのに、あまりエロがなかった。(笑)2014/12/17
シフォン
16
小笠原、同じ東京都でありながら非常に遠い島。行ってみたいがなかなか行けないところ。この本は、世界遺産になるよりも前に出版されたもので、小笠原に魅了された作者のエッセイ、海の中の写真も載せられていた。2017/09/30
ゴコ
2
いきなりSEXシーンから始まる事にびっくりした。リアルな生活感と海に潜る事の素敵さが伝わってきた。潜った事が1度しかないから想像だが、海の広くて怖い暗闇や息苦しさ、ふとよぎる事故の気配など恐怖の先にある海の魅力。生きにくい世の中で快楽を貪るSEXは案外似ているのかもしれない。また現実逃避をして綺麗な海に行きたい気持ちもよくわかる。その痒いところをピックアップしながら、暗くない話で面白かった。文庫本なのに挿絵が素敵な海中写真で読んでいて楽しい。2023/09/11
ユキ
1
小笠原の素晴らしさ、鯨やイルカに会える喜び、ダイビングの魅力。など、迫力のある文章とカラー写真を交えて伝わってくるのだが…。彼との情事やらあからさまな言葉が18禁。背表紙のあらすじもちょっとなぁ。子供には読ませられない。もったいないなぁ。大人な私にはとても魅力ある小笠原が伝わってきました。2012/05/13
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