内容説明
付き合って三年になるモデル、大胆に誘惑する若い女子社員、かつての年上の恋人、一夜だけの激しいセックスをしたゆきずりの女、そして妻…。三十四歳の潤一は、外の女たちも家庭も上手に「両立」させているつもりだった。けれども、女たちは潤一の本心などお見通しで…。男と女の本音と建前が交錯する、エロティックでリアルな恋愛小説。
著者等紹介
真野朋子[マノトモコ]
1957年東京都生まれ。明治大学卒業。雑誌の編集者などを経てジュニア小説家としてデビュー後、恋愛エッセイなどを発表
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おしゃべりメガネ
122
読メのレビューで見かけて気になった初読み作家さんです。読みやすいは読みやすかったのですが、個人的にはちょっとタイトル負け?してしまった内容かなと。勝手なイメージでもっと男女の‘性’や関わりをガンガンとエゲつなく綴っていく作風なのかなと思っていましたが、意外とアッサリかつ控えめな描写で進んでいきました。悪い意味ではなく、アッサリ印象薄なところが読みやすさの魅力なのかもしれませんが、タイトルからはもっとリアリティのあるヘヴィな内容を期待していました。このぐらいの‘軽さ’ならサラッと読むにはいいのかもですね。2016/09/29
あつひめ
71
人間だけが快感を求めてSEXするんだよね。でも、そこには駆け引きもあったり。いいことだとは思わないけど、人は心のバランスを保つための逃げ道に妻や夫以外に走ることもあるのかもしれない。こんな男の妻ってどんな人かしらと思い最期にズキュンときた。どんな事をされても思い出の逃げ場があるのかと。でも、こういう簡単に女にころりとなるタイプはいつも妻の元に戻るんだよね。大きな裏切りができないタイプ。憎めないけどいらいらするタイプだなぁ。飾られ感がなくて、ドロドロしていなくて、妙にサッパリ楽しんでしまった。2014/06/09
としP
23
夫(潤一)と妻(由樹)と女たち(不倫相手)の物語。「真由子の場合」:妊娠したかと思ったがしてなくて、逆に本妻が妊娠してた。妊娠は母性と関係がある分、ダメージも大きいのかな。「麻理恵の場合」:こんな性に奔放な女がいるのかと驚く。そして潤一も彼女の掌の上で転がされちゃってる感じが滑稽だ。「敬子の場合」:母性とそれを求める男という感じ。少し暖かさを感じる。「美鈴の場合」:行きずりなのに即ホテルに行ってしまうって、どういうこと?「由樹の場合」:潤一の不倫がばれた際の居直り方が本当に図々しい。まったく懲りない男だ。2016/09/08
ロイヤルミルクティ
17
なんてひどい男だ!と思うけれど、読み進めるうちに、あれ??女性陣もなかなか辛辣なものです。2014/05/28
桜もち 太郎
12
「夫と妻と女たち」っていう題名に惹かれて読んでみた。「男と女と妻たち」とした方が良かったかな。既婚の潤一という男がモテまくるという話なので、内容はいたって薄い。どんな男かというと「世界一おっぱいの吸い方がうまい男」らしい。どうでもいいけどと思ってしまった。最終章は妻目線での物語になるのだが、これもありきたりな中途半端さ。まあこんな本もあるということで。2022/01/08