内容説明
子どもの頃「どうぞ私をいい子にしてください」と毎晩神様にお祈りをして父・檀一雄に気味悪がられ、大人になってからも、銀行で自分のカードの暗証番号がわからず、警備員に尋ねて呆れられる…。女優・檀ふみが懐かしい思い出や身近で起きた出来事を、ユーモラスに綴るエッセイ集。読んでいるうちにじわじわと心が和む作品全六八編を収録。
目次
1 ありがとうございません(ありがとうございません;写真館 ほか)
2 心の支え(プロ;気分の問題 ほか)
3 嫁入り前(万歩計;愛してる ほか)
4 幸運な女たち(英語上達曲線;瀬戸の花嫁 ほか)
著者等紹介
檀ふみ[ダンフミ]
女優。東京都生まれ。慶応義塾大学経済学部卒業。父は作家の檀一雄。高校在学中に映画デビュー。芸術選奨新人賞受賞。執筆活動も好評で「ああ言えばこう食う」で第15回講談社エッセイ賞を受賞。ほかに『まだふみもみず』(小社刊)などの著作がある
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしゃん
35
毒弱めの自虐エッセイといったところで、今作も読みやすい。2018/10/29
佐島楓
32
知的で軽妙で、くすっと笑ってしまうところもあって、楽しく拝読した。エッセイというものは面白くしようとするとボロが出てしまうものだと思うので、天賦の才能なのだと感じられた。2014/08/07
金吾
30
○自虐も交えた嫌みのないエッセイであり、檀さんは賢い人だと感じました。日常の生活、女優ならではの話ともに面白かったです。2023/10/17
nemuro
29
市立富良野図書館から、臨時休館に伴い、いつもより多めに借りた中の一冊。日経流通新聞などに掲載されたエッセイが68編。巻末には「この作品は1998年6月日本経済新聞社より刊行されたものです」とあった。きっと、細かなことは気にせずおおらかな人なんだろうなぁ、などと勝手なイメージを描きつつ読み進めたところだが、あながち外れてはいなかった。いや、それどころか想像を遥かに上回る大物ぶり。おっとりしていながら、辛辣。味があって、いい文章だと思う。「ほんの2、3度しか会っていない」らしい野坂昭如の「解説」も、実に秀逸。2020/05/11
ともとも
29
女優の壇ふみさんのエッセイ。 この作品も肯定の様な、否定の様な、そんな曖昧さが 面白くて手に取ってしまいました。 軽く、優しいタッチで描かれていて、読みやすかったですし、 共感した部分、なるほどなと思った部分、いろいろとあって、 とても楽しんで読むことが出来ました。 2016/08/07