出版社内容情報
川岸で見つかった女性の遺体。犯人はーー私の息子だ。
殺人犯の母が残した手記、それは最愛の息子への決死の応援演説。
札幌、豊平川の川岸で見つかった女性の遺体。 〝寄り添い型?の刑事、天道環奈と、 その上司であり〝人の不幸が見たい?緑川ミキは事件を追う。 黒い粘着テープで両目を塞がれた物言わぬ彼女に、 あの夜、一体何があったのか。 飲み会帰りかもしれない、不倫をしていたのかもしれない、 夫もパート仲間も、本当の彼女のことを何もしらない。しかし─ 。 人には誰にも〝言い分?がある。被害者にも─ 犯人にも。
【目次】
内容説明
犯人は、私の息子だ。殺人犯の母が綴る手記。それは最愛の息子への決死の応援演説。「息子への愛は、私の背骨を貫いている」目に粘着テープを貼られた一人の女性の遺体。もの言えぬ彼女は、あの夜何をしていたのか。飲み会の帰りだったのかもしれない、不倫をしていたのかもしれない。夫もパート仲間も、本当の彼女のことを何も知らない。しかし―彼女にも“言い分”があった。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
青乃108号
240
「狂犬」緑川と「寄り添い型」環奈の何とも噛み合わないバディっぷりにニヤニヤさせられながら、気が付けば一気読みさせられてた。両目に黒い粘着テープを貼られた女性の遺体。8年前にも同様の遺体が発見される未解決事件が。2つの事件に関連はあるのか、だとすれば犯人は誰なのか。表題「スピーチ」は最後に判明する真犯人の長い供述を指すものである。そんな事で人を殺すのか、と思わされるが、人には人それぞれの尺度があり、故に自分の尺度で人を見る事は出来ないんだよ、という事が主題だったと思ったけど、それで良かったでしょうか。2026/02/03
いつでも母さん
157
この本の厚さに前半分で抱いた違和感。これで事件解決なの?な訳ないよね。まさきとしかだもの(褒めてます)似たような二つの家族に翻弄される後半は、作者にいいように弄ばれて暗転する真相にあんぐりしてしまう。環奈の心の声に「それだけで?」と、私も応えてしまう。あぁ、掴め難い緑川警部補の言葉が一つずつ回収されて、壊れた親子関係に暗澹たる気持ちになった。エピローグの不快さも加わり、まんまとまさきとしかに取り込まれた読後感。これが嫌いじゃないから厄介だ(褒めてます)また会いたい緑川・環奈コンビだ。2025/10/19
ちょろこ
126
捻りと読み応えの一冊。札幌の川岸で女性の遺体が発見された事件を軸に母子の関係を浮き彫りにした警察ミステリ。"犯人は私の息子だ"と綴られた母親の手記を交え、ぐっと惹き込まれる見事な構成。読み手の心には母の息子への愛が終始植え付けられ、母の愛は海より深し…を思わずにはいられない。あの日、あの時を細かく拾い集めながら徐々に迫りゆく事件の真相はあっと言わせる反転と更なる捻り、まさかのあの人という驚きもあり、ミステリとしての読み応えも充分。世の中、母の数だけ愛はあっていいけれど、一方通行の愛、狂気は恐怖でしかない。2025/11/15
モルク
114
豊平川で見つかった死体は以前起こった未解決事件と同じく目元に黒いテープが貼られていた。同一犯か、模倣犯なのか。女性刑事二人が組むバディが難事件に挑む。ベテラン刑事の緑川と人に寄り添うタイプの環奈。新人とは言いがたい年齢の環奈の浅はかな行動に辟易しつつ読み進む。途中で事件は解決?息子への愛、その間違った方向の愛が暴走した事件のように見えたが…さらにそれを越える真相が後ろに控えていた。この歪んだ愛の結末は新たな展開を見せる。とても短いエピローグの中に、その結末は見えない。2026/03/27
ma-bo
112
目に黒い粘着テープを貼られた女性の遺体が川岸で発見される。8年前にも同じ様な状態で見つかった遺体が。さらにその前には幼児が。同一犯か?模倣犯か?人の不幸がみたいという緑川ミキと、寄り添い型の部下天道環奈。捜査により徐々に怪しい人物に迫っていく。一方犯人の母親の手記なるものが度々出てくるから犯人が分かっていると思わされている状況から、予想外の急展開を見せます。だれがどこまで真実を語っているのか?まさきさんの作品らしい歪んだ母親の愛情、親子関係からのイヤミス。さらに短いエピローグにモヤモヤが残ったままの読了。2026/03/03
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