出版社内容情報
待ち合わせの目印は、『ノルウェーの森』だった。
村上春樹、島本理生、森見登美彦、中田永一。
ふたりの間には、いつだって本があった。それなのに……。
2010年代のカルチャーを閉じ込めた、ピュアな恋愛小説。
大学の課題で読んだ村上春樹の短編小説をきっかけに、読書の面白さに気づいたタツヤ。調べるうちに出会ったのが、Twitterの読書アカウントだった。自由で楽しそうに本の感想をつぶやく彼らの中で、タツヤはフミカというアカウントの投稿に心惹かれる。初デートの渋谷。明け方の神保町。抱きしめ合った御茶ノ水――。
わたしたち、出会うはずじゃなかったんだよ。
【目次】