そして少女は加速する

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そして少女は加速する

  • 宮田 珠己【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 472p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784344044845
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

それは、あまりに儚く、あまりに永い、「一瞬」――。
わずかな一瞬で悪夢に陥る、バトンミス。期待された400メートルリレーで勝利を逃した高校女子陸上部が、どん底から這い上がる!圧倒的感動を呼ぶ、青春陸上小説。

高幡高校陸上部の女子リレーチームは、バトンのミスによりインターハイ出場を逃していた。
傷が癒えないメンバーを抱え、それでも来年に向けて、新しいメンバーで再始動。
しかし、選手の怪我、校則違反・部則違反、チームメイトの家庭問題、恋愛問題、他校ライバル選手への嫉妬、そして将来の進路の悩みなど、次々に試練が。
さらに正規メンバー枠の争奪戦もし列になり……。
果たして彼女たちはインターハイに出場できるのか――。
+++++
100分の1秒が勝敗を分ける短距離競技は、天国も地獄も紙一重だ。
個人競技でありチーム競技でもあるリレーの魅力を、とことんまで描いた!
悔しさも、涙も、喜びも、ときめきも全部乗せ!のド直球な青春陸上物語。


【目次】

内容説明

100分の1秒が勝敗を分ける短距離競技は、天国と地獄が紙一重!高幡高校陸上部の4継女子リレーチームは、バトンのミスによりインターハイ出場を逃していた。傷の癒えぬまま、それでも次の年に向け新メンバーで再始動する。部長としての力不足に悩む水無瀬咲(2年)、チーム最速だが、気持ちの弱さに苦しむ横澤イブリン(2年)、自分を変えるために、高校から陸上を始めた春谷風香(1年)、なんとしてもリレーメンバーになって全国に行きたい樺山百々羽(1年)、部のルールに従わず、孤独に11秒台を目指す手平あかね(1年)。そして、ライバルや仲間たち。わずか40秒あまりの闘いのために、少女たちは苦悩し、駆ける―!

著者等紹介

宮田珠己[ミヤタタマキ]
1995年に『旅の理不尽~アジア悶絶篇』を自費出版しデビュー。以来、紀行エッセイを中心に、日常エッセイ、書評、小説なども執筆。『東南アジア四次元日記』で第3回酒飲み書店員大賞、『ニッポン47都道府県 正直観光案内』で第14回エキナカ書店大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hiace9000

127
初執筆スポーツ小説とは到底思えない軽快で疾走感溢れる筆致! 高校生女子陸部ランナーたちのレアでリアルな日常をベースに歓喜と挫折、葛藤と決断に揺れる内面を瑞々しく伝える描写! 何より多人数を遷移する視点をまさにバトンを繋くかのようにリレーする描きは、物語そのものが"4継"。無慈悲なまでに運では勝てない陸上競技。成長途上、未完成で角だらけ、ぶつかり削られ傷つく彼女ら。その真っ直ぐなリアルにこだわった青春群像劇ゆえに、終盤になると伴走する読み手は、仲間が待つバトンをつなぎきれ!と、もはや溢れる涙との戦いだった。2025/12/02

サンダーバード@怪しいグルメ探検隊・隊鳥

84
(2025-180)【図書館本-119】陸上強豪校高幡高校陸上部、女子ショートスプリントのメンバー。ストイックなあかね、陸上初心者の風香、記録が伸び悩む百々羽…。個人競技である陸上の中で、数少ないチーム競技であるリレー。チームであり、ライバルである彼女達が、それぞれの想いを抱えながらもインターハイ出場を目指す。あの宮田珠己さんが小説を書いた。しかもいつものおちゃらけエッセイを封印して、爽やかな青春物とは驚きました!ど真ん中ストレートの青春&スポーツ小説。良いねぇ、こういうの。面白かったです。★★★★2025/11/23

えんちゃん

62
そして読者も加速する!高校陸上部の4継(100mリレー)に賭けた少女たちの青春スポーツ物語。伸び悩み・嫉妬・ケガ・バトンミス・プライド・貧乏・将来の不安・・・等身大の悩みを全て置き去りにするかの如く加速する少女たちが眩しくて気持ちいい。インハイ予選のラストはスラダンの海南戦みたいに息を止めて見守ってしまった。「自分の努力の最高地点」って良い言葉だなあ。努力した人にしか見えない景色。やはりスポーツは素晴らしい。感動です。2025/10/31

信兵衛

26
スポーツ小説、それも団体ものとなれば面白いのはお約束ごとのようなものですが、陸上の短距離リレーともなると、その面白さが際立つように感じられます。 そして、インターハイ出場を賭けた、勝負のレース場面、もうこれは飛び切りの面白さです。読んでいるだけでも、つい力が入ってしまうぐらい。2025/10/09

雪丸 風人

20
陸上競技に青春を賭ける高校生の群像劇です。4人のリレーが5人の視点で描かれるので、一体誰が外れるのか気にしながら一気読み。分厚いですが、それをまるで感じさせない力が物語にありましたよ。交わらなかった個性が一つの目標に収束されていくさまや、関わり合うことで起こる化学反応のドラマに全面降伏。見事に撃ち抜かれました。葛藤まみれの当人たちだけでなく、脇役の先輩達のアシストぶりや、顧問の先生のここぞという場面の振舞いも素晴らしいんです!母親の気持ちが前面に出る場面も泣けますよ~。(対象年齢は13歳半以上かな?)2025/12/07

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