35歳の哲学者、遺伝性がんを生きる―それでも子どもを望むということ

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35歳の哲学者、遺伝性がんを生きる―それでも子どもを望むということ

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  • サイズ 46判/ページ数 248p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784344044333
  • NDC分類 495.46
  • Cコード C0095

出版社内容情報

子どもがほしい。でも病気は遺伝させたくない。
32歳の不妊治療中に発覚した遺伝性乳がん。今の日本では、子どもに病気を遺伝させない技術が使えない。なぜ――?

・父方? 母方? 遺伝性のがんがわかったとき最初に思ったこと
・遺伝性がんでも子どもがほしい。「着床前遺伝学的検査」という選択肢
・わたしが海外で着床前診断をすると決めた個人的な理由
・日本で着床前診断のルールを作る日本産科婦人科学会
・遺伝性がん患者に「生殖をめぐる自己決定権」はないの?
・遺伝性疾患がますます明らかになる時代に向き合うべき課題
遺伝性がん患者の着床前診断は本当に「命の選別」なのか?
わたしは哲学者として、答えのない問いを考え続けなければならない――。日本社会が長く目を逸らしてきた問題に勇敢に挑む。

内容説明

子どもがほしい。でも病気は遺伝させたくない。32歳の不妊治療中に発覚した遺伝性乳がん。今の日本では、子どもに病気を遺伝させない技術が使えない。なぜ―?遺伝性がん患者の着床前診断は本当に「命の選別」なのか?わたしは哲学者として、答えのない問いを考え続けなければならない―

目次

第1章 32歳で遺伝性の乳がんになる(32歳、哲学者へ一歩踏み出す前にがんを告知される;乳がんのサブタイプが妊活を左右する ほか)
第2章 病的な遺伝子変異を持つとはどういうこと?(父方?母方?遺伝性のがんについて最初に思ったこと;生物が遺伝子変異を持つということ ほか)
第3章 遺伝性がんでも子どもが欲しい。「着床前遺伝学的検査」という選択肢(日本の出生前診断の現状;着床前遺伝学的検査という選択を真剣に考える ほか)
第4章 遺伝性がん患者に「生殖をめぐる自己決定権」はないの?(旧優生保護法と不妊手術;生殖についての個人の自由の尊重と常識的見解 ほか)
第5章 患者と専門家の新しい関係、知識の差を乗り越える試み(誰も教えてくれなかった、がん治療とセックスへの影響;がん患者は誰に何を話し、話さないのか ほか)

著者等紹介

飯塚理恵[イイヅカリエ]
広島大学共創科学基盤センター 特任助教。1989年北海道生まれ。2012年お茶の水女子大学文教育学部卒業、2014年東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了、2020年エジンバラ大学にて博士号を取得。専門は、分析哲学、認識論、倫理学、フェミニスト哲学。2022年に遺伝性乳がんが発覚。自身ががん患者・遺伝病であることを生かしながら生命倫理学やELSI/RRI研究を行い、当事者の視点を社会にどう反映させられるかという観点から研究に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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けんとまん1007

49
「遺伝性」「がん」の二つの言葉を考えながら読んだ。自分自身、身近に感じる言葉でもある。それを引き受けて、生きていくこと。そこで考えること。自分、家族、医療技術、制度、文化などなど、考えることは多く、かつ、広い。そもそも、自分の意志で生きることとはも考える。そこで気を付けることは、自分の立ち位置を変えて、考えてみること。2025/08/06

buuupuuu

25
遺伝性の乳がんを患った著者が、自身の経験と、そこで問題と感じた事柄について考えたことを記したエッセイ。日本では旧優生保護法への反省などから遺伝病の着床前診断へのハードルが高く、著者は海外での診断を決断する。著者が問題だとするのは、医療や生殖や研究といった場面において、患者が自身について決定したり、その経験が生かされたりするような環境になっていないという状況である。考え方や価値観、置かれた環境などは様々であり、人によって当然決断は異なる。また、その重要性が当事者の観点からでなければ分からないこともある。2025/08/21

glyco

4
若くして遺伝性乳がんと診断された著者。赤裸々だが、非常に論理的で淡々とした文体から、その時の様子、心境がストレートに伝わってきて心を揺さぶられた。感情中心に描かれやすい闘病記の中でこれほど冷静な文は珍しい。AYA世代はもちろん、そうでない世代にも参考になると思う。2025/06/15

読書熊

3
がんと命を生きること2025/06/23

takucyan1103

1
【OS図書館 ★★★★】▽ 倫理学ではヒュームの法則として知られる有名な考えがある。事実についての説明のみからは、その状態が良いのか悪いのか、あるいはどう行動するべきかを論理的に直接導き出すことはできない。病的遺伝子変異がなぜ過去に生じ、今も残っているのかという生物学的説明も、なんとなく理解できる。でも、そうした事実のみから、病的遺伝子変異を持つことが、良いとか悪いとか、遺伝子プールから排除すべきとか、保持すべきとか、遺伝子変異についてどう行動すべきという規範的な結論に直接結びつくわけではない。2025/09/22

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