出版社内容情報
なんか、怖い話ない?
異界が覗き、怪異の似合う古い街。
男たちが喫茶店に集ってすること、とは――。
男子会で、ホラーをダベる。京都、横浜、東京、神戸、大阪、再びの京都――。なぜ多忙な四人の男たち(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、わざわざ遠出して喫茶店を何軒もハシゴしながら、怪談を披露し合うのか――。そして、いつも茫洋としているが、気づくとなにか肝心なことをぼそっと呟く塚崎多聞とは誰なのか?
ホラー小説家としてデビュー(『六番目の小夜子』)した著者による、深煎りネルドリップ、男子ホラーはいかが? 奇妙な味がじわじわ恐い(ほぼ実話)全6編。
内容説明
「ようこそ、珈琲怪談へ」こう宣言して始まる、男だけの酔狂な世界。京都、横浜、神保町、神戸、大阪、再びの京都―。なぜ働き盛りの4人(外科医、検事、作曲家、音楽プロデューサー)は、遠出までして喫茶店を何軒もハシゴしながら、持ち寄った怪談を披露し合うのか―。17年ぶりの塚崎多聞シリーズ。連作短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸巻
24
〈塚崎多聞〉シリーズ第3弾。『不連続の世界』からの男性4人による怪談旅。喫茶店をハシゴしながら怪談を語っていく。京都から始まり、横浜、神保町、神戸、大阪、そしてまた京都に戻る6話収録の連作短編。怪談といってもそれほど恐ろしげなものではなく、怖がりの私が夜寝る前に読んでも平気なレベル。怖さ、より不思議・不気味なエピソード。4人の関係性がわかる喫茶店での会話を楽しんだ。唐突に語り始める多聞に慣れている3人が優しい。ドッペルゲンガーと戻って来る傘の話が特に印象に残った。それから甘党の尾上が注文するスイーツも。2025/04/28
まー
16
多聞さんが出てきて、4人で四方山話をするこのシリーズ、続編出て嬉しい。黒田さんも好きなのでなお嬉しい。不思議な世界は日常につながっていると感じる話たち。2025/04/20
ふなこ
10
『月の裏側』『不連続の世界』で主人公だった塚崎多聞を含む大人の男性4人で喫茶店を巡っては仕入れてきた怖い話や思い出した不思議な体験を話すお話。分かりやすい怖さじゃなく、じわじわくる嫌な怖さがあった。恩田陸さんの小説に出てくる人達は頭が良くて高偏差値の会話を聞いてるのはなんだか面白い。多聞の思考回路が謎だけど、追っていっておぼろげに「ああそういうこと」となるのも楽しかった。前2作読み返そーっと。2025/04/17
Tatsuo Ohtaka
5
男性4人のグループが、関東・関西の喫茶店をはしごしながら怪談を語り合う趣向の短編集。あとがきによると出てくる話は経験談か実話がほとんどとのこと。会話の妙とともに、主人公である多聞の心の内も覗き見られるのが◯。2025/04/20
ゾロりん
5
買って即読み。短い短編集で分量の物足りなさはあるけど内容は満足。どんどん書いてほしいなー。2025/04/19
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