内容説明
イスラエルとパレスチナ、いつまで殺しあうのか?ヒズボラ、フーシ派、イラン…。第三次世界大戦の始まりなのか?中東和平の可能性を日本人にもわかりやすく解説。
目次
1章 「パレスチナ問題」とは、何がどう問題なのか?―紛争の根本を考える
2章 戦うことは宿命なのか?―果てなき因縁の始まり
3章 2023年ついに勃発!―イスラエルVSハマス 血塗られた舞台裏
4章 イスラエルとパレスチナ ジェノサイドの悪夢―毎日報道されているのに意外と知らないガザの惨状
5章 霞んでいく和平の道―アメリカとアラブ諸国の不可解な関係
6章 第三次世界大戦の可能性―日本は、世界は、どうすればいいのか
著者等紹介
高橋和夫[タカハシカズオ]
福岡県北九州市生まれ。大阪外国語大学ペルシア語科卒業、コロンビア大学国際関係論修士。クウェート大学客員研究員、放送大学教員などを経て、現在は放送大学名誉教授。日本を代表する中東研究者の一人で、メディア発信や講演を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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trazom
93
中東問題は、どのポジションから語るかによって見える風景が全く違う。高橋先生に批判があることも承知の上で、それでも、先生の解説がとても分かりやすいことは事実である。今回の紛争はイスラエル・ハマス双方の読み違いだと言う。たまたまの音楽祭開催で予想外の成功だったシンワル氏、ハマスなんて簡単に制御出来ると高を括っていたネタニヤフ首相の誤算だと。イスラエル一辺倒だったアメリカの雰囲気が、インティファーダ後、変化しつつあるように感じるが、イランやサウジの動向を含めて不安定な状況は変わらない。「もしトラ」が心配になる。2024/05/05
崩紫サロメ
19
2023年10月7日の襲撃前の話として「望遠鏡で監視していたイスラエル兵が「ハマスが変な訓練をしている。危ないのではないか?」と上官に報告しましたが、「大丈夫。放っておけ」と言って取り合わなかったと。報告をした兵士は女性だったため、「女が何を言ってるんだ」と取りつく島もなかったそうです」という箇所があったが、ジェノサイドを行うような国家はやはり国内も差別的だと感じた。2024/06/11
coolflat
17
49頁。第二次世界大戦で連合国側の勝利が確実になると、パレスチナのユダヤ人は反イギリスに転じた。なぜか?ユダヤ人たちはイギリスを追い出し、パレスチナに自分の国を建設したいと考えたからだ。このため、パレスチナに住むユダヤ人たちはイギリス軍に対してゲリラ攻撃を開始した。シオニストの攻撃によって被害が大きくなると、イギリスはパレスチナの放棄を決めた。国連に「パレスチナ問題」を預けることになった。国連では1947年に「パレスチナ分割決議案」が提示された。決議案はパレスチナの55%をシオニストに割り当てていた。2024/10/01
La Principita
6
平易な文体でさらっと読める。その割にはわかりにくい表現がいくつか(p208 l13とか)。口語的でポップな比喩にどういった層を対象にしたのかと苦笑しつつも、これまでの経緯や周辺国との関係、各国の思惑など簡潔に説明されており、自分の理解の整理には役立った。世間の関心に合わせて緊急に出版したためか、後半、取り上げるポイントが多く、各節の説明が浅かったのが少し物足らず。2024/08/23
乱読家 護る会支持!
5
日本は石油の9割を中東に依存しており、中東情勢は日本国民の生活に直結している。ウクライナ戦争も終結が見えず、ガザ侵攻は、イスラエルとイランの全面戦争に発展するかもしれない。 イスラエルとイランで全面戦争が始まれば、第三次世界大戦に拡大しかねない。 世界大戦が始まれば、日本は戦争に参加せずとも石油が絶たれ、「エネルギー危機」となり、「産業危機」「食糧危機」、そして大量の餓死者を出してしまう最悪の事態になる。 日本は「中東以外からの輸入国の増」「原発再稼働」「海洋資源の開発」等が急務なのだが、、2024/08/18