出版社内容情報
あの時、警察が動いていれば、
死なずに済んだのに――。
2019年10月。福岡県・太宰府市で平凡な主婦の凄惨な遺体が見つかった。
大事な家族を惨たらしい形で失った遺族の悔恨、慟哭。
洗脳し暴行の限りを尽くした犯人の非道、残虐。
落ち度を否定し続ける佐賀県警の無謬主義、厚顔。
ローカル局若手記者の逡巡、苦悩。
報道特別番組「すくえた命~太宰府主婦暴行死事件~」(2021年日本民間放送連盟賞番組部門・テレビ報道最優秀賞受賞)取材班リーダーによる、渾身のノンフィクション。
無残な姿で見つかった高畑瑠美さん。瑠美さんは山本美幸と岸颯(傷害致死罪等で起訴)に同居を強いられ、洗脳、暴行され命を失った。夫や2人の子供と幸福な家庭を築いていた主婦が、なぜ?
「何度も鳥栖警察署に相談に行っていたのに、全く動いてくれなかった」――遺族の告発を聞いたテレビ西日本報道部は調査報道を開始。取材で浮かび上がってきたのは佐賀県警鳥栖警察署の杜撰な対応だった。塩塚記者は、遺族と向き合い、犯人の背景を探り、佐賀県警の無謬主義とぶつかる。そして報道の注目度と比例するように重くなる“背負った荷物”に、次第に押しつぶされそうになっていく。ローカル局若手記者たちが挑んだ2年に及ぶ調査報道、辿り着いた真実とは――?
内容説明
無残な姿で見つかった高畑瑠美さん。瑠美さんは山本美幸と岸颯(傷害致死罪等で起訴)に同居を強いられ、洗脳、暴行され命を失った。夫や2人の子供と幸福な家庭を築いていた主婦が、なぜ?「何度も鳥栖警察署に相談に行っていたのに、全く動いてくれなかった」―遺族の告発を聞いたテレビ西日本報道部は調査報道を開始。取材で浮かび上がってきたのは佐賀県警鳥栖警察署の杜撰な対応だった。塩塚記者は、遺族と向き合い、犯人の背景を探り、佐賀県警の無謬主義とぶつかる。そして報道の注目度と比例するように重くなる“背負った荷物”に、次第に押しつぶされそうになっていく。ローカル局若手記者たちが挑んだ2年に及ぶ調査報道、辿り着いた真実とは―?
目次
第1章 太宰府事件取材班の誕生(変死体の発見;壊された家族 ほか)
第2章 無謬主義の呪縛(反響;恐喝の方程式 ほか)
第3章 2人の化け物(遺族会見;もう一人の不審死 ほか)
第4章 背負った荷物(それぞれのゴール;最後の良心;アンカー藤野;辿り着いた場所)
著者等紹介
塩塚陽介[シオツカヨウスケ]
1989年北九州市生まれ。立命館大学卒。2011年テレビ西日本入社。報道カメラマン、制作部ディレクターなどを経て2015年報道部に配属。1年半にわたり本事件を追跡、取材して制作した報道特別番組「すくえた命―太宰府主婦暴行死事件」で2021年日本民間放送連盟賞番組部門・テレビ報道最優秀賞を受賞。現在は制作部所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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