出版社内容情報
申してみよ、秀吉はいったい誰に毒を盛られたのじゃ? 戦国史に新たな光を当てる驚きと興奮の歴史ミステリ?大坂の陣を控えた慶長19年(1614)、文月――。本因坊算砂は、徳川家康に妙喜庵の茶室「待庵」へ呼び出される。豊臣家を滅ぼすにあたり、確乎たる大義を求める家康は、その場で予想だにしない話をし始めた……。信長・秀吉・家康の囲碁の師匠として対局を重ねた本因坊算砂。この男だからこそ知り得た豊臣家の秘密と天下人の死の真相とは?
内容説明
戦国史に新たな光を当てる驚きと興奮の歴史ミステリ!!申してみよ、秀吉はいったい誰に毒を盛られたのじゃ?信長・秀吉・家康の囲碁の師として対局を重ねた本因坊算砂。この男だからこそ知り得た豊臣家の秘密と天下人の死の真相―。
著者等紹介
坂岡真[サカオカシン]
1961年、新潟県生まれ。花鳥風月、義理人情を妙味溢れる筆致で描く、実力派の時代歴史小説家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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おうさま
3
初坂岡作品。史実(とされている)とは異なる、信長・秀吉の死の真相を、本因坊算砂を通し描く。時代小説の大家・坂岡真の大胆発想に脱帽。歴史というのは、色々な想像ができるので、こういう発想で楽しめるのもアリですね。2023/10/03
fukufuku
2
書評が面白そうだったので、初坂岡真。読み慣れていない作家だと読書のリズムみたいのを掴むまでが少し大変。本因坊算砂が秀吉の死に関わっているというお話。戦国武将が碁を実戦のシュミレーションのように嗜んだのはよく出てくるし、信長に「名人」と言われた人な割に、今まで歴史モノで碁打ちの話って読んでこなかったなと開眼。数寄といえば、茶の湯に連歌にという感じだが、碁をする武将が大勢いたはずだから、碁打ちの話があってもいいか。2024/03/09
イエテイ
2
フィクションを交えた歴史小説です。本能寺の変(後)での信長の死から、権謀渦巻く秀吉の治世。天下取りに登っていく秀吉と敵を増やしていく秀吉。暗殺候補者がどんどん増えていって推理小説みたいでした。本因坊って囲碁が強くて口も固いんですね。読むのに時間かかりましたが面白かった。2024/02/18
セイコリーノ 願わくは図書館、本が「希望の綱」となりますように
2
図書館予約して、けっこう期待して読んだのだけれど、長いだけでつまらなかった。2023/12/16
白やぎさん
1
信長の最後を知る、囲碁名人本因坊算砂と、秀吉、家康の因縁を描くという、大胆な時代小説。権力の正当化のため、豊臣家滅亡の大義のために、信長の死を確かめようとする腹の探り合いと陰謀がどろどろと渦巻き、背筋が寒くなる。髷を切り、睫毛まで抜いた信長の姿を想像すると怖いが、もっと怖いのは、死んでもなお、権力者たちを脅かす信長の影。作品の最後までこの影につきまとわれているようで、真の主人公は、信長だと思った。2023/12/01