出版社内容情報
つまらない筋書きを断固拒否する。
これはわたしの物語。わたしの人生。
駆け出し作家の律は、自分と瓜二つの亡き女性の伝記を書くことに。
だが辿り着いた真実によって、律は窮地に追い詰められていくーー。
予測不能のラストに向かって疾走する傑作長編
逃げ出そうとしたときにはもう遅かった。
新人賞を受賞したものの小説を一冊も刊行できていない律は、ファンを名乗る女性から姉の伝記執筆の依頼をうける。
だがその姉は亡くなっており、生前の姿形は律と瓜二つだったという。
取材を進めるうち明らかになる姉妹の確執、家族の秘密。
律が開けた扉は、パンドラの箱だったーー。
内容説明
逃げ出そうとしたときには、もう遅かった。新人賞を受賞したものの小説を一冊も刊行できていない律は、ファンを名乗る女性から亡くなった姉の伝記執筆の依頼を受ける。その姉は、生前の姿形が律と瓜二つだったという。取材を進めるうち明らかになる姉妹の確執、家族の秘密。律が開けたのは、パンドラの箱だった―。予測不能のラストに向かって疾走する傑作長編。
著者等紹介
青山七恵[アオヤマナナエ]
1983年埼玉県生まれ。2005年「窓の灯」で第42回文藝賞を受賞しデビュー。07年「ひとり日和」で第136回芥川賞、09年「かけら」で第35回川端賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
237
青山 七恵は、新作中心に読んでいる作家です。著者の新作は、著者版「ミザリー」、ドッペルゲンガー家族イヤホラーでした。予測不能の展開で楽しめました。歌舞伎町のホストの園州 律を発見しました(笑) https://www.pixiv.net/users/2354552021/02/16
いつでも母さん
185
ふぅ・・疲れました。混乱しました。途中で気付きました。はっ、これは芥川賞作家。以前にもこの感覚があったと・・そこからはただ文字を追う事に集中(汗)これは私には難しい。「あなたは誰?」2020/11/21
itica
80
新人作家の律のファンだという女性からの依頼は、律にそっくりな、亡くなった姉の物語を書いてほしいというもの。詳細を知るために女性のもとに通う律は、蜘蛛の巣に捕らえられた蝶のように次第に絡めとられてゆく。文章の選び方に惹かれるものがあるものの、不穏な空気をそこいら中にまき散らす展開に不安が募る。ラスト、すべてが氷解すると、あーそういう訳だったの?と急に覚醒した私は、これを読んだのが夢だったような気がしている。多分…あまり理解できていないと思う。 2021/01/16
なゆ
74
行き詰まってる新人作家のもとにファンだという女性が現れ、どうやらただのファンではなく、奇妙な依頼をされることに。なんだか浮世離れしたような屋敷がイメージされ、絵に描いたような家族、そしてだんだん搦め捕られるような雰囲気、ずっとヒタヒタと不気味な読み心地。いいぞいいぞーと思いながらたどり着いた最終章…「これはいったいなんなのだ?」と大混乱。すぐにはレビューも書けずに、最終章を読み返す。なんとまあ、ややこしい姉妹…。でも、このへんてこ謎めいた感じは嫌いじゃない。2021/09/21
萩
73
面白いけど、これは賛否両論あるだろうな。小説家デビューしたもののほとんど本を出せていない新人作家の律。ある日「熱烈なファンである」という女性に出会い、妙なお願い事をされる。著者の青山さんが芥川賞作家というのは後で知ったけど、納得。ちょっと捻った文体で書かれる律の存在が秀逸。好奇心旺盛だが気まぐれ、向こうみずで後先考えない「アホちゃうか」と思ってしまう言動。だが素っ頓狂で妙に憎めない魅力がある。ラストはこういうのもアリかなとは思うけど、そんなには好きでない。でも時々ふふっと笑える文章が面白くてイッキ読み。2020/11/12
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