内容説明
昭和の歌には色艶がある。人生がある。社会派の著名ジャーナリストがとらえた“歌あればこその時代”。昭和歌謡の名曲160曲超の魅力を徹底解説。
目次
男と女の起承転々…
ザ・昭和の愛人ソング
今に生きる女の強さ 昔に生きる男の弱さ
二人のカリスマ なかにし礼&阿久悠
追想「別れの一本杉」
汽車の別れ
政治の季節―ラブ&ピース
吉田拓郎とフォーク歌謡
歌う大スター ひばり、裕次郎、そして健さん
逢いたいなあ ちあきなおみ サブちゃん いつまでも
著者等紹介
近藤勝重[コンドウカツシゲ]
ジャーナリスト。毎日新聞東西本社での、それぞれ20数年に及ぶ歳月では、事件記者で鳴らした大阪社会部をはじめ、大阪社会部編集委員、論説委員、サンデー毎日編集長、夕刊編集長(東京)、専門編集委員(「世相」担当)などを歴任。現在はコラムニストとしても健筆をふるい、「唇に歌なくしては」と「歌」と「時代」にこだわったコラムには定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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レモングラス
79
著者の近藤勝重さんの訃報、MBSラジオで元気な声を聞き、毎日新聞の川柳の選者としても毎日見ていただけに、突然のことに涙あふれて止まらない。TBSラジオの「荒川強啓デイ・キャッチ」近藤さんのニュース解説が好きで水曜は毎週聴いていた。ニュース番組なのに冒頭で近藤さんは「座頭市」を口ずさんだり、かと思えばDJKATSUSHIGEとして、年に2回、歌のコーナーまで持ち、MBSラジオの「近藤勝重のこだわり流行歌」では、社会派ジャーナリストがとらえた、歌あればこその時代の、人間味溢れる語り。本で読み返したくて再読。2024/05/13
カタコッタ
11
これは面白かった。歌える曲は私の場合、全て昭和の曲である。思い入れが多すぎて、名曲ばかりで、読んでいながらこれもあれも大好きだったと改めて気付かされた。昭和の曲を全て聴きなおしてみたい。ちあきなおみ、荒木一郎、そして私が大好きなジュリー!きっと思い出がイントロのあの部分から湧いて来る事でしょう。2020/11/21
nadaha
6
昭和歌謡についての本は似たようなことが書いてあるものだけど、独自性のある曲の紹介があったりして結構面白かった。歌謡曲の時代において阿久悠の残した足跡はやはりすごい。昭和と言いつつ平成の曲もあったけど。少女Aが若い子に人気なんてほんとかよ。あと、今の時代の曲が劣っていると言いたい気持ちはわからんでもないが、そうではなくて求められるものが変わってきたんだよ、というのは言いたかった。物語性は失われたかもしれないけど、共感性は上がってるとも思う。2019/03/31
Kazuo Ebihara
3
今、昭和歌謡が再びブームです。 本書は、昭和歌謡の詞の構造と、作詞家、歌手の魅力を分析。 作詞家では、なかにし礼さんと、阿久悠さん、山口洋子さんなどなど。 阿久悠さんの作詞家憲法は凄い。 歌手では、美空ひばりさん、石原裕次郎さん、高倉健さんから、吉田拓郎さん、ちあきなおみさん、沢田研二さん辺りまで。 「歌は詞という文学性。 メロディーという音楽性と 歌い手の演劇性の3つで成る」 と言ったのは、小林亜星さん。 それにしても、昭和歌謡の詞の世界がこんなに深く豊かなものだったとは驚かされました。 2018/09/22
pandakopanda
2
📖 表題の通り、昭和歌謡に関することを解説している本書。とある経緯で手に取ることになったけど、その時代にその歌を聴いていた、歌に思い入れがある人たちには楽しめる内容だと思う。有名所の人や歌はわかったけど、知らないものが私には多すぎた。平成以降の歌に関して、やんわりと否定的な感じだったけど、自分自身はそれを聴いて育ってきた世代だからな。なんとも言えない気持ちに。2022/02/21