内容説明
難病で余命わずか。生まれる場所は選べなくても、死ぬ場所は選べる。「銀閣寺」の終焉の美に魅了され、「哲学の道」の葉桜のはかなさに心打たれる。人生最期に味わいたい!究極の古都ガイド。
目次
第1章 そうだ、最期は京都に棲もう―急展開の決心(千年の古都、京都にあるもの;トントン進む話は大吉 ほか)
第2章 「終の棲家」生活の極意―本当の自分がわかる(「終の棲家」は、第三の青春;ココロの立ち位置が大事 ほか)
第3章 最期の京都がもたらす幸せ―京都のココロをつくる(「幸福」は得やすいように揃えて出される;「あと少し」を愛おしむ ほか)
第4章 京都の街に溶け込んで生きる―春夏秋冬の暮らしの中で(葉桜の頃;風物詩を真似て ほか)
第5章 悔いなく人生を全うする智恵―京都が教えてくれること(すべては時間が解決するから;勝ち組の京都に学ぶ ほか)
著者等紹介
小林玖仁男[コバヤシクニオ]
1954年生まれ。埼玉県北浦和の有名会席料理屋「二木屋」の主人。薪能の開催でも知られる同店は、祖父(小林英三/政治家・元厚生大臣)が所有していた屋敷で国登録有形文化財。店主の顔以外に、著述家として活動、絵や書もたしなむ。郷土玩具研究家、雛人形研究家でもあり、雛による全国の町おこしにも尽力。幅広い視野を持ち、深い思索から語られる講演会は人気が高い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
京都と医療と人権の本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
B.J.
6
やはり、住み慣れた地だろう。京都は、住むのではなく、時々行くからいい。昨年12月の検定で、二級合格。とてつもない壁の一級が・・・2023/06/22
まっちゃん
5
京都に住もうかという思いの中で、この本を手に取り、読み進めましたので、筆者と共有できる部分が多くありました。 次に住むのなら、やはり京都だと思います。 京都には本物がありますね。2021/08/21
田中峰和
3
京都を終の棲家と考える人は多いが、余命宣告を受けて移住をつける人は珍しい。間質性肺炎で5年以内の余命宣告を受けた著者が、京都移住を決意するには彼特有の価値観と哲学があった。料亭の経営者だった彼は料理にも造詣が深く、何度も京都を訪れていたことが還暦からの移住につながったようだ。妻とは離婚し子供がいなかったのも、その決断を後押ししたのかもしれない。一度きりの人生、死ぬ時期が予測できる方が生きがいにつながるというのは、よほど精神力のある人。ネットで調べたら、昨年3月に永眠していた。彼の人生に後悔はないのだろう。2020/06/05
Lirry
2
余命宣告された著者が終の棲家に京都を選ぶ。湿っぽくならず、かといって前向きになり過ぎず穏やかな気持ちで読める。限りある時間の中で過ごす京都の描写がとても美しい。「辿り着こうと思っても、やはり未完に終わったが、良しとしたい」この潔さに胸を打たれた。2019/02/21
Woody
2
死を前にした筆者が終の住処に京都を選び、その良い点を紹介する内容で、自分ならどうするかを考えさせて貰った。32018/07/07