出版社内容情報
自己啓発小説の旗手・喜多川泰が子供へ、そしてかつて子供だったすべての大人たちに贈る感動作。
内容説明
勉強が嫌いで、周囲の目ばかりを気にして日々過ごしている隼人。さらに、些細な出来事がきっかけで、仲の良かった友達との関係がもつれ、孤立することになってしまった。ある日、自分の部屋に帰ると、そこには見慣れぬ大きな物体が。それは、長期間不在になる父親が残していったロボット・ユージだった―。
著者等紹介
喜多川泰[キタガワヤスシ]
1970年生まれ。愛媛県西条市出身。98年、横浜市に学習塾「聡明舎」を創立。人間的成長を重視した、まったく新しい学習塾として地域で話題となる。2005年に作家としての活動を開始。その独特の世界観は多くの人々に愛されている。『「また、必ず会おう」と誰もが言った。』(13年に映画化)、など著書多数。また、多くの作品が、中国、韓国、台湾、ベトナムでも翻訳出版されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
183
図書館本。「周りからどうみられるかばかり気にするのではなく、自分らしく生きる」「スマホに人生を取られないように」「思い通りにならなくてイライラしないために最初から期待しない」「どうせやるなら、その少し上を目指して」主人公隼人とともに私もユージから大切なことをたくさん学んだ気がする。うまくいかない隼人の毎日を辛抱強く待つ姿勢で支える両親も印象的だった。最後、身をもって「アイ」の意味を伝えたユージ。読み終えて表紙のロボットを見たとき、また涙が溢れた。久しぶりに大感動。素晴らしい一冊でした。2020/02/06
シナモン
120
図書館の返却棚で見つけて再読。「あいをしり、やさしさをてにいれるまでのきろく…」やっぱり感動して泣いてしまった。手元に置いておこう。2022/10/31
chiru
95
AI搭載ロボットなのに、ガラクタでできてるような見た目の「ユージ」の役割は、生きる上で大切なことを反抗的な少年に教えること。 ユージがたどたどしく伝える言葉が、少しずつ少年の心に届き、芽生える友情に心を揺さぶられる。 さよならが運命づけられたユージだけど、真の強さと勇気を得た少年は、ユージとの約束を迷うことなく守って大人になるんだろうな。 子供の哲学書といってもいい内容でもあるけど、わたしにとっては『E.T』のように、切なさがいつまでも残る永遠の友情の物語でした。 ★52018/09/24
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
94
84/100点 父親が作ったロボットと生活することで成長していく中学生を描いた物語。読者対象は中学生・高校生を想定した作品なのでしょうか。人は大切な人・物・ペットを失くすことで、生命の儚さや、命あるものへの優しさ・思いやることの大切さということを学ぶのだと、この作品を読んで改めて感じました。話しとしては結構ベタな内容ですが、最後の方では何度もウルッとしてしまいました。多くの人に読んで欲しい作品です。ただ内容に自己啓発を含んだところが多いせいか、読んでいて少し説教くさい部分を感じられた点が残念でした。2018/03/29
chimako
92
うまくいき過ぎって思いながら、泣けちゃうんだよ。作者のどの小説も自己啓発に充ちている。それが好きではなかった。良い話だけど素直に頷けない。でもこれは中学生に読んでほしいなぁ。この「うまくいき過ぎる」感じが響くと良いなぁ。父親が長期出張前に残していったロボット。見た目は最悪。サッカーボールの頭にテニスボールの手。名前はUG。ユージと呼ばれ、主人公隼人の家族になる。「アイを伝えるために」隼人の隣で暮らす。時間を消費するのか浪費するのか投資するのか……など、大人でもハッとする箇所も多い。気分良く読み終わった。2019/08/04