内容説明
縛られていたものを捨てたとき、悲しみや切なさは消え、執着から解放される。『死ぬときに後悔すること25』の著者がたどりついた、本当に幸せな生き方。
目次
社会編(運に向き合う;何も残さなくていい;競争のみに走らない ほか)
思考編(迷惑をかける意識を捨てる;自分が一番大変ではない;自分をダメだと思わない ほか)
人間関係編(子供を遠くから眺める;親の期待を踏み外す;誰かの考えにとらわれない ほか)
著者等紹介
大津秀一[オオツシュウイチ]
茨城県出身。岐阜大学医学部卒業。緩和医療医。東邦大学医療センター大森病院緩和ケアセンター長。日本緩和医療学会緩和医療専門医、老年病専門医、日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、がん治療認定医。日本最年少のホスピス医(当時)の一人として京都市左京区の日本バプテスト病院ホスピスに勤務したのち、2008年より東京都世田谷区の入院設備のある往診クリニック(在宅療養支援診療所)に勤務。入院・在宅(往診)双方でがん患者・非がん患者を問わない終末期医療を実践、2010年6月から現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
79
終末期医療の医師が書いたということで説得力はかなりあるように思います。「受け入れる≒執着しない」には強く共感しましたが、人間の三大欲である性欲を断ち切るには修行僧にでもならないかぎり容易ではないのでは?と思ったりしました。同時に、性欲を断ち切れないことを「受け入れる」ということもあってもいいのでは?2023/08/30
mazda
72
お金持ちでも貧乏人でも、命あるものすべてに平等に訪れる「死」。その瞬間、人は何を考え何を伝えたのかを、多くの末期ガン患者の最期に付き添ってきた、医者である著者の大津さんが書き記しています。今自分がその立場になったら、と考えると、本書に出てくる多くの人たち同様、いろいろなことを後悔するのかも知れない、と感じたと同時に、だからこそ今を精一杯生きたいという前向きな気持ちが強くなりました。読んで本当によかったと感じた本です。2025/05/19
ehirano1
68
「死ぬ瞬間に後悔するかどうかは、今現在のあなたの生き様次第である」というのが印象に残っているのですが、かのMETALLICAのFranticという曲に、「My lifestyle determines my deathstyle!(俺の生き方が、俺の死に方を決める!)」というフレーズがあって、ああこれでか、と思った次第。なんか凄い所で繋がってびっくりしました。2024/06/10
まいこ
26
ある日突然、人生を退場する時が来たりする。 いつ死んでも良いように、 一ヶ月後くらいに死ぬつもりで生きようと思った。長寿の時代、いつかくる本番に備えての準備期間のように生きてしまいがち。 特に、美容や健康やアンチエイジングに頑張ると後悔しそうだ。食べたいもの食べて今日一日をご機嫌で過ごそう。2023/05/02
ざぼ
15
死生観の本を手にとりがちだが何故か。対比として自己啓発本を考えると、現在活躍される人の言葉も金言だが、その著者もまだ志半ばであり、本当の意味で成功者なのかは今後の人生次第では不透明である。またその活躍も、後に振り返ったら無為な時間となる可能性も否定できない。現時点では人生を評価しきれない、と言える。一方で、臨終間際の方には生涯を一気通貫で顧みる機会が与えられ、その哲学にこそ人生訓として学ぶものが大きいのでは?と思う。スーザン・ボイルの"I dreamed a dream"を聴きながらの読書は感極まった。2021/06/19