内容説明
エッジが立ってて、キュートで、エッチで、切ないエッセイ26編。
目次
1 母と私(失楽園にかかったマディソン郡の橋に;指先から媚薬;私の私の彼は、飲食業~♪ ほか)
2 母たちと娘たち(わりと残酷な血縁の正月;おふくろさんよ、テキーラ飲もう;涙こらえて編んでるうちが華 ほか)
3 母と私、ふたたび(こわいこわいおばけのいる病室;大学芋ラプソディ;履かぬは恥だが役に立つ ほか)
著者等紹介
鈴木涼美[スズキスズミ]
1983年東京都生まれ。慶應義塾大学環境情報学部卒業。東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。専攻は社会学。五年半の新聞社勤務を経て作家に。雑誌・ウェブメディアなどでの執筆活動のほか、TVタレントとしても活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
FuSa
11
この母娘、ホント強烈。でもちょっと羨ましい。思えば私は母親とこんな明け透けな会話したことないな。2018/04/07
Ⓜ︎
9
「あれもしたいこれも嫌だって言ってるだけの人に世界は耳を傾けてはくれないよ?」私も高校時代、成績トップのギャルを目指してた。好きなことをするならやるべきことをやる。それで大人に文句を言わせない。著者のお母様の教育方針と私のモットーが重なる。初めて著者の作品を読んだ私には、全体的に一文が長くて読みづらく疲れてしまった。こういう世界が紛れもなく存在するのだなと社会勉強になった。2020/08/16
おはぎ
8
この母娘関係から『ギフテッド』は生まれたんだと思った。もちろんそのままパタンと写し取れるようなものでもないのだけれど、愛憎半ばする複雑な感情、赦しはあったのか…など共有する点が多い。お母さまを亡くされて、なかなか気持ちの整理がつかない部分もあったと思われるが、それを初めての小説という形で昇華しきったことを目の当たりにして凄みを感じた。相変わらずの涼美節が個人的にはとても好き。2023/01/13
JunTHR
8
前作『身体を売ったらサヨウナラ 夜のオネエサンの愛と幸福論』でも強烈な印象を残していた著者の母親。その母との関係を軸に、著者の周りの「夜のオネエサン」たちの例も交え、類を見ない独特の文体で語られる母娘論、めちゃくちゃ面白いー!各章タイトル、注に至るまで面白ーい! 親子関係や過去や曝け出すのには文筆家としては覚悟のいることだろうと思うのだが、そんなことは微塵も感じさせない文体。唯一無二。 終章「ミックスコーデの弔い」は名篇だ。 「否定しながら愛し、愛しながら許さないというのが、母の一貫した態度であった」2017/06/06
ただの晴れ女
6
最終章が濃厚だった。「ルーズソックスの成績優秀者」が、キャバ嬢慶應生、AV女優の東大院生...と、かっこいい。 「女を売っても、女は残り続ける」という彼女のお母様が素敵。 著者の自宅のトイレで、友人たちが妊娠検査薬を使う話もすきだし、「出産を選べた」話もよい。 もし妊娠しても、内定とか合コンとか今の楽しい生活を諦められないだと、とても正直で良い。電車の中での子どもの泣き声が苦手とか、私みたいな子ども嫌いがいたかとほっとする。 母から子どもへの愛情を知ると、子どもに寛容になれるというのもよいな。 2019/07/17
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