内容説明
四谷にある大学の門近くで自動車の爆発事故が起こった。死者と怪我人を出したこの爆発は、やがて「爆弾」によるものだったことが判明する。宗教テロが疑われる中、軽視庁刑事部捜査一課の樋口顕は情報収集に動き出すが、上司である天童隆一管理官から「かつての部下、因幡が『テロを防ぎたい』という電話をかけてきた」と打ち明けられる。国際テロ組織に入ったとの噂がある因幡からの電話は、今回の爆発と関連しているのか?そんな最中、樋口の娘・照美がバックパッキングで海外に行きたいという。公安が乗り出す大がかりな捜査と家庭の間で奮闘しながら刑事は何を思うのか―。『隠蔽捜査』と並ぶ警察小説シリーズ、待望の最新作。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年、「怪物が街にやってくる」で第4回問題小説新人賞を受賞。東芝EMI勤務を経て、82年に専業作家となる。2006年、『隠蔽捜査』で第27回吉川英治文学新人賞を受賞。08年、『果断 隠蔽捜査2』で第21回山本周五郎賞ならびに第61回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
195
今野敏は、新作中心に読んでいる作家です。樋口顕シリーズは初読です。日本の平和ボケのせいなか、樋口顕の雰囲気なのか解りませんが、爆弾テロという割には、あまり緊張感のない物語でした。スピード感もなく、ヨーロッパ パック旅行でほのぼのと終わりました(笑)2017/03/08
やま
178
警視庁強行犯係・樋口顕5作目 2017.02発行。字の大きさは…小。警視庁強行犯第3係・樋口顕係長の活躍を描いた物語です。此度は、東京都千代田区の大学の近くで爆弾テロが発生しました。それと同時期に、樋口係長の上司・天童管理官の元部下・因幡芳治が日本に入国して、天童に連絡してきます。因幡は、公安がテロリストとしてマークしていて、今回のテロの主犯として追っている男です。 事件は、公安は刑事を、刑事は公安をうかがいと、お互いに疑心暗鬼で進んで行きますが、最後は、お互い手を取り合って解決して行きます。🌿続く→2020/12/09
いつでも母さん
151
シリーズ最新刊。久しぶりの樋口っちゃん!今までは外国の話だと思っていた『テロ』もはや日本とてその標的になる・・怖ろしい事だが自爆テロのニュースは珍しいことではなくなっている日常。慣れか?でもそれも外国でのことだからと、平和ボケの国・日本・・隣国の様子も気になる昨今、どこぞの大国は空爆とか。目には目を!そんな世界はイヤなんですが!!で、樋口ちゃんちは娘の方が、一枚上手だったってことで一件落着なり。2017/04/12
雪風のねこ@(=´ω`=)
148
真贋に続いて2作目。シリーズものとは露知らず。刑事物、特に公安が絡むと聞いたが堅苦しくなく娯楽色が強いのでさほど気にならず楽しめた。この辺り東野圭吾著作に近いと感じた。樋口の良い意味でのいい加減さと、梅田管理官の公安なのに結構リベラルなんだと言う印象は、前述の娯楽色が強いと言う前提があるなら丁度良い設定だと思う。ただ本格ミステリー派からするとやや物足りないんだろうなとも思う。とはいえ人間くさい登場人物が嫌いになれず、犯人逮捕テロ阻止に一気呵成に突き進む感じは好きだなぁ。(続く2017/10/30
あすなろ
133
国内でテロが行われた場合、警察はどう動くか?刑事と公安は?大事なのは、国を危機から救うことである。そんなことを語っているのか。個人的には、公安の梅田警部に惹かれるものがあった。実際のことは不明だが、公安というイメージから抱く枠から逸脱する様に好感を持った登場人物。さて、この強行犯シリーズ、シリーズとしての色合いは少し薄い気がするのだが、次作はどうなるのか?2017/05/14
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