内容説明
横浜DeNAベイスターズが、5年間最下位争いでも連日満員だった理由。
目次
第1章 最下位なのに満員なのはなぜ?
第2章 顧客の空気を知る
第3章 世の中の空気を知る
第4章 組織の中に戦う空気をつくる
第5章 コミュニケーションのつくり方
第6章 センスの磨き方
著者等紹介
池田純[イケダジュン]
1976年横浜市生まれ。早稲田大学を卒業後、住友商事、博報堂等を経て2007年にDeNA入社。執行役員マーケティングコミュニケーション室長から、NTTドコモとDeNAとの合弁会社の社長を務めた。企業再建の経験が豊富だったことから、2011年12月より横浜DeNAベイスターズ初代社長に就任。多彩なマーケティングを実施し、イベント、グッズなどで次々とユニークな企画を創出。5年間で売り上げを倍増させ、約30億円あった赤字を解消。現在、12球団最年少の球団社長である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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molysk
59
横浜ベイスターズが、変わり始めたのは、いつ頃だっただろうか。おそらく、ここ10年近くの間に、ファンが広がり始めたように思う。球団の前社長だった筆者が本書で述べるのは、お客さま、世の中、自らの組織にどのような「空気」をつくったか。新たな顧客層の開拓、球場の未来図の提案、別会社だった球場の買収などで、恒常的な赤字を黒字転換した手腕は評価されるべき。「空気」というものは、本一冊で明示化できるようなものではないとわかってはいても、球団の成功体験を見ると、やれるような気になる。これもブランディングの一環なのだろう。2021/07/25
アコ
32
「横浜DeNAベイスターズとしての歩みはマーケティングと共に始まりました」という言葉がよくわかる徹底したマーケティングと組織づくり。横浜ファンとしては親会社が変わったときに正直心配&困惑したことを反省。池田氏がここまで考え抜かれていたとは!いまやチケットが取れない人気球団、満員のハマスタを彼は見据えていたんだろう。“横浜に根づき横浜と共に歩む”というメッセージは、親会社名を外してのYOKOHAMAユニになったことに繋がり、これが池田氏の夢であった、と。センスある広告展開はファンの誰もが認めているはず。→2017/06/29
しょーた
28
赤字球団だった横浜ベイスターズの財務体質を健全化した著者であり球団社長。勝敗や天候によって集客には差が出るのは仕方がないこと。でも、それ以外のコントロールできる要因をいかにして改善していくかが重要。様々なデータに基づき、分析して対策していくことで成果が生まれている。自分の抱えている問題を適切な要素に分け、数値化していくことで、見えなかったものが見える化できる。この本に書かれていることを身近なことでも役立てられるのではないかと感じた。2017/01/25
Hammer.w
27
著者のモットーは、"楽しませるためには、「無駄を許容する」。無駄は未来を創造。無駄や遊びは大きな空気を創造する。ギリギリがセンスを育てる"など、読んでいてファンをワクワクさせるために集中して向き合っていたことが分かります。経営から見た野球の面白さが見える1冊です⭐︎2020/08/03
ふね
15
#5 ★★★★ 横浜DeNAベイスターズの前球団社長である池田純氏が、弱小不人気球団だったベイスターズを変えていった過程を語った一冊。昔からのベイスターズファンだった私にとって、最初DeNAが球団を買収したときは、この会社の球団経営能力に対しては懐疑的だった。でも、今の球団の状況を見ると、本当にこの会社が親会社になって良かったと思うし、この本から裏にあった経営努力を垣間見ることができて、非常に納得した。ファンだからこそかも知れないが、リアルな「経営」や「マーケティング」を非常に面白く学べた。2017/02/13