内容説明
清原覚醒剤使用、野球賭博、原・巨人の敗因、高橋新監督の課題…セ・パ日本一監督・愛のムチ。
目次
第1章 名監督の条件とは?(原・巨人の敗因;巨人はロペスをなぜ出した ほか)
第2章 選手指導の神髄(阿部の後継者を育てなかった巨人のコーチ;「How to do」を教えないコーチ ほか)
第3章 日本野球よ、それは間違っている!(日本ハム・大谷の二刀流はやめろ;誤審問題の再発防止は機械化より人を生かせ ほか)
第4章 頑張れ!日本のコミッショナー(正力松太郎が泣いている;巨人の賭博事件は氷山の一角 ほか)
著者等紹介
広岡達朗[ヒロオカタツロウ]
1932年(昭和7年)、広島県呉市生まれ。早稲田大学教育学部卒。学生野球全盛時代に早大の名ショートとして活躍。1954年(昭和29年)、巨人に入団、1年目から正遊撃手を務め、打率.314で新人王とベストナインに輝いた。引退後は評論家活動をへて広島とヤクルトでコーチ。監督としてはヤクルトと西武で日本シリーズに優勝し、セ・パ両リーグで日本一を達成。指導者としての手腕が高く評価された。1992年(平成4年)に野球殿堂入り(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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シュラフ
30
広岡達朗という野球界の第一人者をもってきたわりには中身の薄い一冊であった。清原の問題、野球賭博の問題、は今後のプロ野球の存続問題にもかかわるような重大事件だと思うのだが、たんにプロ野球界に入ってくる若者への躾が足りないのひと言で片づけてしまっている。また、巨人軍の監督交代劇(原⇒高橋)についても踏み込み不足。スポーツ新聞、雑誌のトピック記事程度のものでその問題についての深堀りがない。これらは著者の責任ではなく、編集の責任である。幻冬舎は大丈夫なのだろうか。最近あまり元気がないので少し心配になってくる。2016/07/30
まわる
12
今年の春の出版。カープのCS敗退で「カープファンよ、怒れ!こんなCSは間違ってる!」という広岡氏の記事を読んで興味を持ちました。曲がった事が大嫌いで聡明な広岡さんらしい、歯に衣着せぬ物言いに笑ったり焦ったり。入団した時の工藤公康に対し「この子は小利口だから、2軍に置いたら首脳陣の目を盗んで手を抜くだろう」と直感した、という発言には本気で笑った。「ネックウォーマーやめろ」に関しては84歳でなお元気な広岡さんに言われると…許してあげてください、あれはあれで可愛いんです…という気持ち。2017/11/11
T.Y.
9
タイトル通りの古巣ジャイアンツへの苦言と高橋新監督への提言から始まるが、それは冒頭のみ、むしろ本題は日本プロ野球全体への苦言。選手指導のあり方、戦術・チーム作りの疑問、そしてコミッショナー権限を拡大して行うべきこと…合気道の話とMLBのコミッショナーの歴史について紙面を割いているのが興味深い。一部事実誤認もあり、技術論に関しては反対の説を見たこともあって分からない点もあるが、見識は流石。野球賭博の話題が去年のものだが、これは「氷山の一角」、他球団は大丈夫かというのは、あまりにもタイムリー。2016/03/15
anken99
7
一気読み。84歳!になった広岡さんが、巨人、そして日本球界に残す、まさに遺言か。管理野球が看板だったが、意外や精神論に傾倒しがちだったり、あるいはバレンタインを酷評したり。。。ただ、間違いなく日本球界に革命を起こした広岡さんの言葉は、どこか愛情なのか温かさなのかにあふれている。監督は選手を親から預かっている、だから家族なんだ!との考えは、意外でもあり、共感も覚えた。今はもう86になっている計算だから、監督登板はもうないか。現代野球で広岡采配を見てみたいと思ってしまう。2018/09/23
ワンタン
6
巨人というより、日本のプロ野球界全体への遺言といった内容。この著者ならではの具体的なエピソードは意外と少なく、もっと大上段に構えた将来に向けての苦言、提言が多いのは、それだけ著者の危機感の表れなのか? 先日亡くなった豊田さんをはじめ多くの球界OBが同様の本を書いているので、書いてある中味にはそれほど新鮮さはなかったが、逆に言えば、それだけ色々な人から同じような問題点が、日本のプロ野球に対して指摘され続けているということだよね。2016/09/04