内容説明
一部の不心得者の問題ではない。学校だから起きる性犯罪の実態。10年以上にわたって取材を続けてきたジャーナリストによる執念のドキュメント。
目次
第1章 M教師
第2章 特別権力関係
第3章 部活動
第4章 二次被害
第5章 届かない悲鳴
著者等紹介
池谷孝司[イケタニタカシ]
1988年共同通信社に入社。松江支局、広島支局、大阪社会部を経て95年から本社社会部で文部科学省や東京地検を担当。大阪社会部次長の後、本社社会部次長となり、2014年7月から宮崎支局長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
58
本に書かれていたこと。 慕ってくる子どもの気持ちを自分への愛情と勘違いしてしまう教師。慕うということが今の世の中で発するほうも受け止めるほうも難しい時代なのかな、なによりメールという発信が影響しているのか。「教師が生徒に変なメールを送りつけるセクハラが多い」とも書かれていた。この問題は埋もれている部分がかなり多いのではないか。セクハラという言葉でひとくくりにしてはいけないこれは犯罪。2015/07/25
こばまり
55
教師と生徒という“特別権力関係”に於いて、年端も行かぬ子供相手に独善的な性的ファンタジーを抱き強要するなど言語道断。こんな時私は「世の中もうハムラビ法典でよいじゃないか」と、しばし暴力的な気持ちになります。学校を密室化しない、悪質教師は即退場。2015/05/21
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
52
不謹慎な言い方になるが、この本は面白かった。教師による生徒への猥褻事件のルポだが、第1章で被害者と著者が加害者の教師と十数年振りに再会するくだりから引き込まれた。何とこの教師、当時無理に性交までしておきながら、まだ教師を続けており今の学校でもセクハラも続けていたのだ!。2章では小学生に恋愛感情を抱いた教師。3章では部活の指導と称しセクハラしていた教師(教頭になっている!)。4章では担任のセクハラを訴えた母子の受けた二次被害(母までセクハラを受ける!)。キーワードである支配について考えさせられた。2014/12/16
らむり
51
「服を脱げ」、「3回まわってワンと言え」。怒りを通り越してあきれるわ。なのに、教育委員会や学校は、自分の保身や隠ぺいに大忙し。是非「被害者救済の立場に立って」対処してほしい。「でっちあげ」(福田ますみさん著)のような場合もあるけれど・・・。2014/11/10
starbro
46
内容的には想定の範囲で、十分ありえる話だと思います。セクハラ、いじめ、DV等学校が隠蔽体質にある事象は全て普通に起こりうるという前提で、教育・研修が出来ないのでしょうか?日本の将来を背負う子供のために、憲法改正や軍備増強ではなく、安倍総理に真の教育・学校・教師改革をお願いしたいと考えています。しかし先日報道された元公立学校長の1万2千人超の買春事件には唖然としました。裏ギネスブックがあったら確実にエントリーされるのではないでしょうか?2015/04/11