内容説明
愛妻の死を契機に、第二の人生を楽しむ決心をした整形外科医の「気楽堂」こと、国分隆一郎、73歳。突然襲われた、回復しようのない性的不能―。絶望と孤独のどん底に突き落とされた彼の前に、亡き妻の面影をしのばせる女性が患者として現れる。シニア世代の恋愛観、人生観が一変する渡辺文学の到達点。
著者等紹介
渡辺淳一[ワタナベジュンイチ]
1933年北海道生まれ。医学博士。58年札幌医科大学医学部卒業後、母校の整形外科医として医療にたずさわるかたわら小説を執筆。作品は初期の医学を題材としたものから、歴史、伝記的小説、男と女の本質に迫る恋愛小説と多彩で、医学的な人間認識をもとに、華麗な現代ロマンを描く作家として、常に文壇の第一線で活躍している。70年『光と影』で直木賞受賞、80年に『遠き落日』『長崎ロシア遊女館』で吉川英治文学賞受賞、2003年には菊池寛賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミカママ
133
Wikiってみたら、なべじゅんセンセのご遺作か・・・。さすがセンセ、灰になるまでオトコだったんだわね。もうちょっと小説風を期待していたあたしには期待外れな感あったけど、センセと同じく「灰になるまでオンナ」を目指しているあたしには非常に身につまされる部分大きかった。情報の羅列が多すぎたのは、きっとこれがセンセの私小説になっていて、「不能」に悩んだセンセご自身がリサーチした結果なんでしょう。相変わらずのオトコ目線な勘違いぶりも、最期までなべじゅん節冴えてました。(詳細省く)はぁオンナでよかった笑2015/11/14
おかむら
33
斉藤美奈子セレクトよりナベジュンの遺作「愛ふたたび」を。73歳の開業医が人妻愛人との性行為中に全く勃たなくなりショックを受けるがウィキペディアなどで女性器を研究しイチモツに拘らない新しい愛の形を模索する物語。結果、患者の女性弁護士を誘うことに成功し京都旅行に出かけます。もちろん弁護士の下着は白ですよ。ラストは「愛ふたたび?素敵だわ」二人はしかと抱き合ったとさ。ナベジュン……。コレが遺作かよ……。イチモツ愛は伝わった。2024/11/06
カピバラ
32
性を維持できるのは、いつまでなんでしょうか。突然不能になってしまった主人公が試行錯誤のすえ、自分らしい女性の愛し方を見出すという内容。70代ならしょうがないのでは?と思いながらも、なんだかんだ捨てられないのが男の性なのかな……と納得。2014/09/19
えむ
23
渡辺先生が4月30日に死去されました。ご冥福をお祈りします。さてこの作品、ある日突然に男性機能が不能になった医師のお話。しかし彼は女性を快くすることに専念することにする。賛否両論ありそうな本です。たしかにこれまでの恋愛小説に比べて物足りない。しかし私は、気楽堂医師(渡辺先生)の考えに共感が持てます。勿論二人が快くなるのがベストなのですが。60歳以上の男性よりも年下の男性にも読んで貰いたい本ではないでしょうか。180 2014/05/10
Yuna Ioki☆
19
2039-259-31 初読み作家427人目。一時間しないでさらっと流し読み。タイトルに騙された💦 愛ふたたびでなくて股関のイチモツふたたびの叫びか💦 ただのエロジジイの独白か💦 2021/10/10