内容説明
40歳を過ぎたら、子供も家も持っているはずだった―。なのに、東サユリの現実は、韓流グループ「美男宮殿」に情熱を注ぐだけの毎日。自称・中二病で小学校教師の夫は、児童に振り回され、妻にはもはや無関心だ。好きな男のためのときめき代くらい自分で稼ごうと、サユリはパートに出たものの、なぜか職場の若い男になつかれて―。ハイテンションな会話の応酬!前にも後にも進めない女たちをおかしくも鋭く描く、連作長編。
著者等紹介
宮崎誉子[ミヤザキタカコ]
1972年千葉県生まれ。98年「世界の終わり」で第三回リトルモア・ストリートノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たぬ
20
☆3.5 物言いがおっそろしく直球なんよ。使うシーンや相手によっては場の空気が凍り付くし友情決裂するよねってのだらけなの。言いたいことをなんでも言い合える関係が心地いいと感じる人もいるかもだけど、たとえ本当に名前がわからなかったとしても私は同じクラスの子に「アンタ誰だっけ」なんて絶対言いたくないな。アヤメとその取り巻き陣は特にありえねーと思ったけどサユリとその夫(小学校教師)のやり取りはなんかシュールでちょっと好き。2023/03/21
てふてふこ
12
初・宮崎誉子さん作品。4つの連続短編集。教師の東先生視線から始まって癖のある文体と何を書きたいのか解らずでしたが、妻のサユリ、アヤメ姫と続き徐々にのめり込みました。夫婦二人の生活と言葉から現れる人間の嫌味、面白かったです。2018/06/10
harumama
9
図書館においてあった本、題名の興味をもって借りてみました。会話調で書いてあるのでさらっと読めてしまったけれど、なにを言いたい本なのかはどうにもわからなかった。ただ、女子の付き合いとはは小学生、中学生、大人どの世代をとっても一筋縄ではいかないのだというのがよくわかった。2015/09/23
ららぴぴ
7
会話中心に話が進んでいくけど、うーん・・・。変わった会話集といった感じで小説ではないな。各章は唐突に終わるし、結局登場人物たちが何考えてるのかよくわからないし。あとハートマークがイラッとくる。2013/07/05
♪
7
初めての作家さんなんだけど……良くも悪くも不思議ちゃん。女子のイタイところをいちいち突いてくる連作集。が、なぜかそれが小気味良かったりする。会話文メインで物語が進んでいくが、行間のない唐突な展開に戸惑う。慣れるまで時間がかかったが、慣れてしまえばあっさりと読了。小学生なのに大人びすぎているこどもたちがなんだかコワかったなぁ。2012/09/25