内容説明
演説は上手だが、議論に弱い。志は高いが、実行力はゼロ。薄っぺらな政治エリートだけにこの国をまかせられるのか。
目次
序章 松下幸之助の弟子たち、天下を盗る―二世と官僚の王国を倒すも世直しの展望なし
第1章 野田佳彦と、その仲間たちの出世物語
第2章 地方自治体や自民党でも急速に勢力拡大
第3章 経営の神様が政経塾を創ったこれだけの謎
第4章 日本の政治と松下政経塾の30年
第5章 政治家の促成栽培という批判も
第6章 野田内閣の暫定通信簿はオール2?
第7章 松下政経塾出身者のここがダメ
第8章 日本を救える政治家を創り出すには
著者等紹介
八幡和郎[ヤワタカズオ]
1951年滋賀県大津市生まれ。東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。フランスの国立行政学院(ENA)留学。国土庁長官官房参事官、通産省大臣官房情報管理課長などを歴任。現在、徳島文理大学教授を務めるほか、作家、評論家としてテレビなどでも活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Willie the Wildcat
22
国家観、世界観、そして人間観。”土台”となる松下氏の想い。カリキュラムの継続的な充実と活性化と、リーダーシップ。付け加えて、(当初想定していた)”卒業まで5年”といった一定期間の成果を踏まえた上での政経塾の評価が妥当。故に、卒業生の政経塾での成果と、政界での実績の紐付けが見えなかったのが少し残念。”三バン”に依存することなく、純粋に政治家を目指す方々の選択肢の1つとして、今後も夢と人財の育成を期待!2013/08/13
nchiba
5
さして面白い本ではない。タイトルは釣り。政治オタクが書いた政治オタクのための本だな。ダメなところがあっても志のある政治家を育てようという理念を松下政経塾には捨てて欲しくないとは思った。2012/08/31
どりたま
3
松下政経塾をこき下ろす本かと思ったら、それほど批判的な(過激な)表現は少なく、むしろ応援する内容に思えた。実際、著者は政経研究所の手伝いをした経歴があるらしい。本のタイトルと離れた内容だが、「よい政治家が欲しいのなら、まず、政治家より国民が変わらなければなるまい。」という文章が読んでその通りだと思った。2012/06/22
都人
2
内容には失望した。「松下政経塾」の教育方針等を分析して、問題を洗い出しているのかと思って読み始めたが、最後の数ページの「社会経験」のなさと「お友達内閣」と書いてあるだけ。自民党時代が官僚を使い切って良かったかの様。自民党末期の二世、三世の首相の根性のなさ、氏はどう答えるのか。氏の褒めるのは現在の財務省事務次官の勝栄次郎氏と歴代の財務省事務次官達。2012/07/15
まゆまゆ
1
松下政経塾出身者は演説はうまくても討論が下手なひとが多いという指摘はなんか納得。内容は出身の政治家たちの背景と政経塾の歴史を評論しただけで、あまり面白くはなかったな。タイトルに引かれて読んでみたが、批判的な内容ではなく、そのオチがあんまりで残念この上なし。2012/08/16